ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

MRI画像解析と同位体解析による栄養塩や温室効果ガスの底泥からのフラックス予測

   栄養塩や温室効果ガスの底泥からの放出を抑えるためには底泥表層を酸化的に維持することが重要ですが、その効果的・持続的な施策方法は見つかっていません。栄養塩や温室効果ガスの底泥からの放出には酸化還元境界層の深さ(RBD: Redox Boundary Depth)が重要で、底泥の物理構造、化学特性、生物特性を統合的に捉えることで底泥表層の酸化還元環境におよぼす環境要因を解析します。

   新しい研究手法として、非破壊測定の可能なMRI画像解析による底生動物の巣穴構造とX線CT解析によるガス泡構造の解析を同時に行います。底泥をより酸化的にする底生動物の巣穴の分布様式と還元性ガスで満たされたガス泡の分布様式を明らかにできれば、RBDの時空間変動を詳細に描くことができると考えます。またRBDの決定プロセスとして重要なメタン酸化や硝化・脱窒反応の活性を底泥間隙のガスの同位体組成から明らかにし、底泥のDNA解析や酵素活性解析により底泥の生物学的特性も解析します。