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2019年2月4日

SATテクノロジー・ショーケース2019に出展しました

2019年1月29日(火)に、つくば国際会議場においてSATテクノロジー・ショーケース2019が開催されました。
2002年より始まったSATテクノロジー・ショーケースは「異分野交流による知の誘発 in つくば」をテーマに掲げ、つくばサイエンス・アカデミー(会長:江崎玲於奈)が筑波研究学園都市の研究機関とともに開催するイベントで、今回で18回目となりました。
会場では、つくばの研究機関をはじめ茨城県内の高校、全国の大学、企業から様々な分野の研究発表があり、活発な意見交換がされていました。

国立環境研究所の紹介展示の様子

国立環境研究所からは研究所の紹介展示と研究者6名によるポスター発表があり、地域環境研究センターでは土壌環境研究室から私がポスター発表を行いました。

ポスターのタイトルは”人工林管理に対応した森林生態系放射性セシウム動態モデルの開発とその高度化”です。福島第一原発の事故後に環境中に放出された放射性Csの沈着域には森林生態系が広く分布しています。森林生態系に沈着した放射性Csは森林生態系内で再循環し、その多くが生態系内に長い時間留まると考えられています。沈着域には、材木生産のための人工林が広く分布し、森林管理がどのように沈着した放射性Csの動態、循環に影響するかは未だ不明な点が多いのが現状です。そこで、私達は、森林管理が考慮できるモデル”FoRothCs”を開発して、シナリオ解析を用いて、森林管理(や除染)が放射性Cs動態へ与える影響を評価しました。この他、より予測精度を向上するために、観測データを利用して近似ベイズ計算を用いたモデルのパラメータ推定についても紹介しました。


ポスターの前で説明中


高校生の質問に答えています


(土壌環境研究室 仁科一哉)