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2011年10月31日

研究者に聞く!!

Interview

写真
中根英昭
審議役(アジア等国際連携担当)

 国立環境研究所では、これまでアジアを対象にした数多くの研究を行ってきました。1990年頃に始められたアジア環境研究では、持続可能な社会を実現するためのさまざまな研究が行われてきました。特に、2006~2010年度の中期計画では、「アジア自然共生研究プログラム」が推進され、多くの成果をあげました。今回は、国立環境研究所審議役の中根英昭さんに、アジア環境研究の過去、現在、今後の方向性についてお話をうかがいました。

アジアをフィールドに持続可能な社会を研究する

1: オゾン層の研究から始まった海外の研究者との交流

  • Q: まず、これまでの研究歴についてお話ください。
    中根:高校の時の物理や化学の授業で、世の中でばらばらに起こっていることも深くとらえるとみなつながっていて、統一的に説明ができることに深く感銘し、大学では物理化学を専攻して、レーザーを使って研究をしていました。そのこともあって、国立公害研究所(現国立環境研究所)に入所し、レーザーレーダーを使って大気汚染を研究している大気物理研究室で研究を始めたのです。その後、国立環境研究所(以下、「国環研」)が地球環境問題に積極的に取り組むことになりまして、私たちの研究室では成層圏オゾンの高度分布をレーザーレーダーで観測することになりました(図1)。1990年には大きなプロジェクトが始まり、私は成層圏オゾンの研究のプロジェクトリーダーになりました。
  • Q: 成層圏オゾンはどこで観測したのですか。
    中根:国環研の敷地の中です。1988年ですね。その頃から、世界中で地上からの成層圏オゾンやオゾン層破壊に関わる物質の観測を行う研究機関が増えました。成層圏オゾンの変化がオゾン層破壊物質の増加によって起こっていることを観測によって裏付けようという試みです。1991年には、「成層圏変化検出のためのネットワーク(NDSC)」という国際的なネットワークが結成されました。私は設立当初からほとんど毎年運営委員会に参加しました。これが、海外の人たちと一緒に研究を始めたきっかけでした。その頃から国環研でも、様々な海外での観測や調査が始まりました。シベリアの二酸化炭素やメタンの大規模な観測も行われました。これがきっかけで、私たちはロシアの研究者と共同で、1995年から東シベリアのヤクーツクで気球を上げてオゾンの観測を行いました。欧州の観測所でオゾン濃度を測った成層圏の空気がヤクーツクの上空にやってくることが予報されると、気球を上げてもう一度オゾン濃度を観測し、空気の移動中にどれだけオゾンが破壊されたかを測るのです。この観測は「MATCH」と呼ばれましたが、欧州の北極オゾン層破壊研究プロジェクトとの共同研究として、約10年続きました。
  • Q: 地球環境問題では海外の研究者と一緒に研究することがどうしても必要になりますね。
    中根:そうですね。その後、オゾン層研究プロジェクトのとりまとめは後任の方にお願いしまして、2002年7月にスタートした温室効果ガスインベントリオフィスのマネジャーに就任しました。「インベントリ」は「目録」という意味で、要するに日本国が排出する二酸化炭素などの温室効果ガスの毎年の排出量です。京都議定書の基礎となる目録ですので責任の重い仕事です。これをとりまとめるオフィスで、略してGIOと呼んでいます。ただ、日本を含む先進国の排出量だけでは世界中の温室効果ガスの排出はわかりません。そこで、環境省の事業の一環として、アジアの国々でも正確なインベントリを作れるように支援するためのワークショップを始めたのです。それからもう1つ、アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN)の能力向上プロジェクトを行うことになり、タイやカンボジアの方たちのトレーニングや温室効果ガス排出インベントリを作るための現地での実際の測定を始めました。これが、私がアジアの方たちと一緒に仕事をするようになったきっかけです。
図1
図1 レーザーレーダー(ライダー)によるオゾン、エアロゾル測定の原理
 レーザーレーダーは「電波の代わりに光を使ったレーダー」です。光(light)を使っているので、ライダーとも呼ばれます。パラボラアンテナの代わりに望遠鏡を使います。
 空気やエアロゾル(粒子状物質)によるレーザー光の散乱によって、空気やエアロゾルが、どの高度にどれだけあるかを測定します。高度は、レーザーを発信してから光が受信されるまでの時間遅れから計算します。
 オゾンによって吸収されるレーザー光(波長2)を追加するとオゾン層の高度で吸収されて減衰するので、オゾン濃度の高度分布を測ることができます。国環研では、1988年から約20年間のオゾンライダー観測によって、つくば上空のオゾン濃度の減少トレンドが1998年頃に終わったことを明らかにしました。
農村窒素負荷についての現地調査(左) メコンデルタのマングローブ(右)

2:アジア自然共生研究プログラムにいたる国環研のアジアでの研究活動

  • Q:第2期中期計画(2006年〜2010年)でアジア自然共生研究プログラムが行われましたが、それ以前のアジアの環境に関する研究にについてうかがいます。
    中根: そうですね。歴史的に言いますと、国環研では、1990年度から始まった地球環境への取り組みがアジア環境研究の本格的なスタートでした。この年の7月に国立公害研究所から国立環境研究所に名称変更し、地球環境研究グループが発足しました。また、環境省の地球環境研究総合推進費という競争的研究資金もスタートして、国環研でも海外での本格的なフィールド調査が可能になりました。そして、地球温暖化分野では、アジア太平洋統合モデル(AIM)の研究が始まりました。 これは、今も国環研の研究の重要な柱のひとつです (写真1)。酸性雨分野の研究では、東アジア地域でのモニタリングが始まりました。熱帯林減少分野では、マレーシアのパソ保護林で熱帯林の持続可能な森林管理についての研究が始まりました。また、1996年度から長江−東シナ海をフィールドにした日中共同の流域圏環境管理に関する大きなプロジェクトが始まりました。このプロジェクトは2005年度まで続きました。1996年度は黄砂についてのプロジェクトが始まった年でもあります。このプロジェクトも2005年度まで続き、アジア自然共生研究プログラムに引き継がれました。酸性雨に関する研究は、中国や韓国との共同研究として行われ、次第に対流圏オゾン(オキシダント)やエアロゾルへと対象を広げていきました。一方、国内の光化学オキシダントやエアロゾルの研究の中から、日本の外からの越境大気汚染を含めないと説明がつかない問題のあることがわかってきました。この2つの流れがアジア自然共生研究プログラムに合流したのです。
  • Q:アジアでの研究は他にもありましたか。
    中根: アジアをフィールドとした研究やアジアの研究者との共同研究は他にもたくさん行われてきました。例えば、アジア地域の資源循環やアジア地域の廃棄物埋め立て地についての研究、サトウキビやパームヤシ油生産に伴う廃液の「コベネフィット型処理システム」の研究、東アジア地域のハロカーボン排出実態解明、北東アジアの草原の砂漠化についての研究なども、是非お知らせしたい研究です。

3:アジアをフィールドにした持続可能な社会のための研究

  • Q:第2期中期計画で行われたプログラムの「アジア自然共生」という言葉はどんな意味を持っていますか。
    中根: 地球は有限ですから、資源やエネルギーの消費が容量を超えると持続可能でなくなります。持続可能な地球を創るためには、経済成長の大きなアジアが持続可能にならなければいけないのです。物質は大気圏、水土壌圏、生物圏を循環しています。ですから、それらの循環が正常に行われることが、人間と自然が共生する基礎ということになります。大気、水土壌、生態系の研究を基盤に自然を守りながら自然と共生する、そういう持続可能な社会をアジアに創ろうということです。
     研究プログラムの名前の先頭に「アジア」がついている効果は大きかったと思います。多くの研究者が「アジアの現場に行って研究をするんだ」という覚悟、意気込みを持ちました。北海道を主なフィールドにしていた研究者がメコン河にフィールドを変えたのが典型的な例です。そして、新しいフィールド、新しい研究手法、新しい共同研究によって、優れた成果が得られました。もちろん、プログラムを開始する前から積み上げてきた成果や共同研究者とのつながりを生かした上でのことです。
  • Q:ご苦労されたことはありましたか。
    中根: 中国と日本の協力で進めた研究が多かったのですが、プロジェクトを立ち上げようとしていた時期は、日中関係があまり良くなかったので一時期とまどいました。その後、状況が変わり、日中間の協力が大事だということになって順調に共同研究が進められています。
写真1
写真1 2011年2月に行われた第16回アジア太平洋統合モデル(AIM)ワークショップ参加者
 アジア太平洋統合評価モデル(AIM)の開発は、1990年にスタートしました。国立環境研究所と京都大学の共同研究により、アジア太平洋地域の複数の研究所からの協力を得つつ開発をすすめている大規模シミュレーションモデルです。AIMは、温室効果ガス削減と気候変動影響の回避を目指した政策検討のために用いられます。
 AIMを用いた研究として、低炭素社会2050研究プロジェクトが2009〜2013年度の予定で行われています。このプロジェクトでは、2050年の世界の温室効果ガス排出量を半減するために、アジア地域において、先進国が歩んできたエネルギー・資源浪費型発展パスを繰り返すのではなく、経済発展により生活レベルを向上させながらも、低炭素排出、低資源消費の社会に移行する方策について検討し、その発展パスを描きます。

詳しくは下記のリンク先をご参照下さい。
写真2

4:大気汚染、水環境、メコン河流域の研究で大きな成果が得られた

  • Q:アジア自然共生研究プログラムの研究の成果についていくつかうかがいます。3つの研究のうち、1つめの越境大気汚染関係の研究ではどのような成果が得られていますか。
    中根: 私たちは、越境大気汚染も含めて「東アジアの広域大気汚染」というように考えています。つまり、共同で対処することが地域全体の共通の利益になるという立場です。とは言え、特に春は西向きの風が多いので、その風に乗って日本の方に汚染物質が流れて来ます。ということは、日本で待ち受けて観測していても大体中国を含めた大陸側の様子がわかるのです。もちろん、日本国内起源の大気汚染がありますので、越境大気汚染の寄与を分離するために、沖縄の辺戸岬や長崎県の福江島で観測を行っています。韓国や中国との共同研究で現地観測もしています。また、人工衛星観測のデータも使えます。これらのデータと数値モデルを合わせて、観測データから汚染物質の排出量のマップを逆算することもできるのです。この研究は非常にうまく行っています。黄砂については、その鉛直分布を常時観測するライダー(レーザーレーダー)のネットワークを作って、黄砂の発生量のマップを時間変化まで推定できるようになっています(図2)。
     もう1つ、このプロジェクトで取り組んだのは国内の原因物質の排出が減っているのにオキシダントが増えているという問題です。プロジェクトが始まった頃には、「越境大気汚染由来の証拠はまだない」と言われていたのです。観測と数値モデルを用いた研究の成果を基に、今では中国を含めた寄与率がはっきり出てくるようになりました。実は、欧州や中央アジアの寄与もあるということもわかりました。当然、日本を含む東アジアの大気汚染物質も北米にも流れて行きます。このような実態を踏まえて、2010年には、北半球の国々の研究者によって、半球規模の大気汚染物質の輸送についての報告書が作られましたが、国環研や中国の研究者も参加しています。
図2
図2  大気汚染物質と黄砂の発生量分布推定及び越境・広域大気汚染の予測の高度化
 最近まで、観測研究にとって数値モデルは結果の説明の手段、モデル研究者にとっては観測データは入力データあるいは検証データでしたが、観測データと数値モデルを組み合わせることによって、大気汚染物質や黄砂の発生量分布の精度を高め、大気汚染や黄砂の予測の精度を高めることができるようになりました。この、観測データと数値モデルを用いた逆推計あるいは同化という手法には、衛星観測データのような面的なデータ、ライダーや大気成分自動観測装置による時間的に連続的なネットワーク観測データが必要です。
  • Q:2つめの水環境のプロジェクトについてはいかがでしょうか。
    中根: 東アジア、あるいは中国全体というような広い場所を捕まえるのはなかなか大変なので、数値モデル、人工衛星観測、地上からの検証観測を合わせて全容をとらえようとしています。長江-東シナ海についての研究では中国との長い協力の歴史がありました。今回のプロジェクトを始めるにあたり、中国科学院や長江水利委員会との協力体制を更新すると共に、新たな共同研究を立ち上げました。そして、全体像を衛星観測と地上観測とモデルによって把握できるようにしました。そうして、例えば「退耕還林」と言いますが、畑にしていた所をもう一度森にすると水はどのぐらいきれいになるか、水量がどう変わるか、そういうことを見積もれるようになってきました(図3)。
     東シナ海の環境が何によって決まっているのかについては、なかなか一筋縄ではいかない問題ですが、中国沿岸域で赤潮をもたらしている植物プランクトンが沖合の大陸棚でも大量に増殖していることを明らかにしました。東シナ海の流れのモデルやプランクトンなどの生態系のモデルも作りましたので、植物プランクトンの増殖のメカニズムについても大体様子がわかってきたところです。
     アジアの都市環境に関する研究については、プログラム発足時には、水・物質循環の都市部を受け持つサブテーマという位置づけでしたが、中国東北部の瀋陽市をフィールドに、日本の川崎市をモデルにした持続可能な都市を設計する研究として大きく発展させることができました。瀋陽で得られた成果を、アジアの他の都市でどのように生かすか、日本の持続可能な都市創りにどうフィードバックするかが今後の課題と言えます。
図3
図3 長江支流の漢江流域における硝酸態窒素発生量の推定値分布
 MODIS衛星と中国及びモンゴルの地上ステーションのデータを統合的に解析して得られる気象、水文、植生指数分布などの時系列データセット、水質自動観測データ、及び現地調査や統計データから推定される窒素フローデータ等から得られる入力データを基に、水・物質循環モデルを用いて、河川流量、水質、植物による窒素・リンの植生固定量等の分布の時系列データが得られました。
  • Q:もう1つのプロジェクトであるメコン河流域についてはどんな成果がありますか。
    中根: プロジェクト全体の基盤となるメコン河流域の土地利用図の作成、ダムとメコン河の流量の変化についてのシミュレーション、メコンデルタのマングローブ林の生態系機能の現地調査など、様々な成果が得られているのですが、新しい研究手法として注目されているのは、魚の回遊履歴を耳石を分析することによって明らかにする研究です。タイ、ベトナム、ラオス、カンボジアなどで魚をたくさん買ってきて、耳石を集めました。この耳石をスライスすると、季節によって成長の早さが違うので、年輪のような模様が現れます。この年輪を横切る方向に沿ってどういう元素が含まれているかは、住んでいる支流や本流の水質を反映します。例えば、1.5才の時にはストロンチウムが多いが、2才の時にはバリウムが多い、そういうことを調べて水質の分析結果と比較すると、魚がどの時期にどこにいたかという回遊履歴がわかる訳です。「そういうことを調べて」と簡単に言いましたが、そのために耳石の特定の場所の元素分析をピンポイントで行わなければなりません。レーザーと質量分析計を組み合わせた先端的な手法です。これはメコン河流域の生態系を研究するための重要な手法になると思います(図4)。
     日本は東南アジアに対してODAという形で大きな資金援助もしてきました。メコン河の開発に関しても援助をしてきた訳です。開発が引き起こすかもしれない環境問題についてもしっかりと把握していなければいけません。環境に配慮した開発のためにはどうしたらいいのかを考える上でも、このプロジェクトは非常に重要です。
図4
図4 レーザーアブレーションICP質量分析計を用いた耳石中微量元素分析法による回遊履歴の推定
 耳石とは脊椎動物の聴覚・平衡感覚器官で、主成分は炭酸カルシウムです。成長するにつれて円周状に結晶化し、円周上の「成長の跡」を残すため、魚の年齢構造や成長履歴などを追跡する良い指標とされています。回遊魚は、異なる地質構造、異なるイオンの河川や湿地で成長しますが、その履歴が耳石のCaとその他のミネラル成分(BaやSr)の存在比として十分な精度で記録されていることが裏付けられました。
  • Q:アジアの研究者との交流という点ではいかがですか。
    中根: 例えば、プロジェクトの最後の年にメコン河の魚を巡る環境についてのワークショップをタイで開いたのですが(写真2)、タイ、カンボジア、ラオス、ベトナム、中国、日本の研究者がみんな1つの問題について英語で討論をしていました。EUの研究者の会合に参加しているかのようでした。そういう形で、アジアの研究者のコミュニティの中で日本の研究者が良い役割を果たす、良い共同研究をする、それが非常に大事だということを実感しました。これまでの、日中韓を中心とした共同研究などに、このような形の連携が加わっていくことがひとつの重要な方向ではないかと思います。

5:持続可能な社会をアジアの国々と一緒に創りあげていく

  • Q:今後のアジアの環境研究の方向性、その中で大事なことはどういうことでしょうか。
    中根: アジア自然共生研究プログラムで行ってきた研究の多くは、第3期中期計画ではいくつかのプログラムに引き継がれたのですが、それを含めて、ほとんどのプログラムでアジア環境研究を行っています。これからの課題としては、それぞれをしっかり進めていくと同時に、その成果や情報を共有して、研究所全体として更に発展させていくことが必要です。それを研究所全体で取り組もうということで、2011年4月から体制を強化しました。アジア等国際環境研究のための連携部門が作られ、企画部に国際室が発足しました。研究の系統的な支援や研究所の国際化支援を効果的に行うことから始め、今後急速に重要になる可能性の高い研究の強化、インキュベーションも行っていく予定です。国際化については、研究所の強みを生かして、「国環研に来て研究したい、国環研と共同研究をしたい」と海外の研究者が考え、そのキャリアや研究成果が国際的に高く評価される、ますますそうなるようにしていきたいものです。
  • Q:最後にもう一度、アジア地域の環境研究がいかに大事かということをうかがいます。
    中根: アジアでは、まず人口が多くて、そして経済発展のスピードが速い。経済規模が年間5%から10%ぐらいで拡大していますから、7年から10数年ぐらいで2倍の経済規模になります。そのままでは環境負荷も2倍になる訳ですから、その間に環境負荷を半分以下に下げる対策が必要になります。アジアで持続可能な社会を創れなければ、地球全体が持続可能になる訳がないという、そういう重みを持っていると思います。
  • Q:その中で日本が役割を果たしていく上で大事なことは何でしょう。
    中根: 日本が培ってきた環境技術や環境研究の成果を活用し、各国・各地域の自然や社会に合った持続可能な社会を創ることに貢献することが第一です。ただ、本当に持続可能な社会を創るという意味では、日本もまだできていないところがある訳です。そういう面では、いわゆる雁行型、日本が先頭に立って引っ張るというよりも、一緒に創りあげていくというスタンスが大事だと思います。その成果は、日本にとっても生きます。日本国内のフィールドでは、自然条件や社会条件が大きく違う場合についての研究ができない場合でも、アジアで研究を行うとそれが可能になります。気温も違えば降水量も違う、法律や制度や文化もいろいろある。またアジアは非常に変化が速い地域です。研究のダイナミックレンジが非常に広がるので、日本の将来の環境にとっても重要な成果が得られると思います。
図5
図5 2011年3月末のアジアにおける国際共同研究の推進状況
 国立環境研究所では、アジア各国と二国間協定を結び、その下で多くのプロジェクトを実施しています。また、研究機関同士の覚書を締結して共同研究を実施しています。これらの協定や覚書により、共同研究の目的、実施方法、研究成果の所属や発表の方法、研究機関や更新・終了手続きなどが明確になり、共同研究が円滑に行なわれるようになっています。
赤色:二国間協定下のプロジェクト数
青色:覚書締結数

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