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2016年9月30日

落石岬ステーションの自然環境

コラム5

 落石岬は、海底だった場所が隆起してできたと考えられています。地面は粘土質で水はけが悪く、霧が多いため、多くの場合地面は湿っています。天然記念物のサカイツツジの保護区がすぐそばにあり、水芭蕉など冷帯の植物も育っています。周辺の自然環境を守るため、建設する際には十分配慮し、月に1度の点検時にも、環境負荷の小さな専用の特殊な車(クローラー)でしか入らないようにしています。そのため、ここには重油を使う自家発電装置を置いていません。冬は、大雪や吹雪による停電が起こりますが、岬の突端で、人が住んでいないので、停電しているかどうかわからないケースも多く、機器の状態をリモートで確認することが困難な場合もあります。その後、蓄電池付きの太陽光パネルを導入し、停電時にネットワークや主要なPCなどの電源をカバーできるようになったため、施設の運用はかなり楽になってきました。また、冬季は地面が凍るせいで、地面に打ち込んである柵などの杭が持ち上がってくるので、周りの柵や野外に置いた酸性雨の測定器の土台などを時々修繕しています。

落石の風景写真
図9(a)落石岬の平らな大地
カサイツツジの写真
図9(b)天然記念物のサカイツツジ
自動車の写真
図9(c)クローラー
太陽光パネルの写真
図9(d)太陽光パネル
全体の10%程度の電気を供給している

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