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1995年3月31日

宮床湿原の生態系構造

国立環境研究所研究報告 R-134-'95

表紙
R-134-'95 [8.3MB]

 尾瀬ヶ原の北側の福島県南会津地方には,数haから数十haの小規模の湿原が点在している。その一つ,宮床湿原は,人の訪れることも少ない面積6.5haの小さな泥炭地湿原である。しかしここでの多面的な研究から,湿原生態系の成り立ち,変遷についての多くの情報が得られた。本報告書の内容は,湿原の環境,動植物相と生物間相互作用,水生生物の多様性,そして土壌の4つに大別でき,13編の報文が納められている。湿原には欠かせない高等植物の研究を含んでいるのは勿論であるが,本書の特色は,湿原を水と多様な生物で構成される「生態系」として扱ったことにある。

 また連続観測や定期調査による地下水の挙動の解明や,藻類やユスリカ類など微小な生物の多様性の解明など,これまでの湿原研究で見過ごされた点についても補っている。なお本報告書は,平成3年度から進められている特別研究「湿原の環境変化に伴う生物群集の変遷と生態系の安定化維持機構に関する研究」の成果の一部をまとめたものである。

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