編集後記
戦国時代の中国。魏の高官でディベートの達人恵施が,旧友でうだつの上がらぬ哲学者荘周に言った。「君の仕事は何の役にも立っていないね。天下国家のため,もっと大切なことをやったらどうだい?」。荘周は答えた。「大地は広い。だけど,目的地に向かって歩くとき,必要な地面は,人が足を乗っける部分だけだ。ならば,足の踏み場だけを確保して,残りは取り去って黄泉(地底)に通じるようにしたら,君,歩けるかい?」恵施「そんな恐いことできないよ。」荘周「そらみろ。無用の地面がちゃんと役に立っているじゃあないか」。(荘子「外物篇」;岩波文庫に所収)。
環境の研究に一脈通じる話かも知れませんね。それでは本年も環境研ニュースお引き立のほど,よろしくお願い申しあげます。(や)
目次
- 環境研究者の人事交流を促進させる
- クロスメデイア型環境問題への展開
- ディーゼル排気による慢性呼吸器疾患発症機序の解明とリスク評価に関する研究研究プロジェクトの紹介(平成9年度終了特別研究)
- 化学物質の生態影響評価のためのバイオモニタリング手法の開発に関する研究研究プロジェクトの紹介(平成9年度終了特別研究)
- 廃棄物埋立処分に起因する有害物質暴露量の評価手法に関する研究研究プロジェクトの紹介(平成9年度終了特別研究)
- PRTR(環境汚染物質排出・移動登録)環境問題豆知識
- ケンブリッジ(イギリス)滞在記随想
- デファレンシャルGPSを活用した湖沼調査法−尾瀬沼における事例−研究ノート
- 平成11年度地方公共団体公害研究機関と国立環境研究所との共同研究課題について
- 平成11年度国立環境研究所関係予算案の概要について
- 植物との語らい研究ノート
- 新刊紹介
- 表彰
- 人事異動