編集後記
つくばに転勤になり半年,研究者ではない立場から環境研究に関わるという,ここでしかできない貴重な機会を得ているのだが,日々の業務に追われて研究所内の研究についていまだに無知な状態が続いている。こんな状況で環境研究について論じても説得力はないが,環境研究所には,実際の社会で役立つような研究成果を出すという役割があることは無論,現在の環境研究が何を対象にしているのか,つまり,今どのようなことが私たちの生活環境を守る上で課題になっているのか,課題を解決するために何を解明しなければならないかなどを広く社会に知らせるという,重要な役割があると考えている。編集委員としてははなはだ不真面目であるが,ここにいる間,少しでもこのような役割を果たすためのサポートができれば良いと考えている。
(M.T)
目次
- 人間からみた環境問題巻頭言
- 我が国の二酸化炭素排出量の削減可能性とその経済影響−AIM(アジア太平洋地域統合評価モデル)の開発−シリーズ重点特別研究プロジェクト:「地球温暖化の影響評価と対策効果」から
- 極域でのオゾン層破壊速度の定量化シリーズ重点特別研究プロジェクト:「成層圏オゾン層変動のモニタリングと機構解明」から
- 化学物質の複合曝露による発がんリスクの評価研究ノート
- 北極成層圏における雲粒の重力落下とオゾン層環境問題基礎知識
- —土壌・地下水汚染研究の現状と方向—「第19回全国環境研究所交流シンポジウム」
- 「第19回全国環境研究所交流シンポジウム」−土壌・地下水汚染研究の現状と方向−
- 「第23回地方環境研究所と国立環境研究所との協力に関する検討会」報告
- 新刊紹介
- 表彰・人事異動
- 国立環境研究所ニュース23巻1号