ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

大型電子計算機システムの更改について

機器紹介

白井 邦彦

 国立環境研究所環境情報システム(大型電子計算機システム)は、当研究所発足1年後の昭和50年3月に導入された。その後、二度にわたる大幅なシステム更改を経て、平成2年12月に三度目の更改が行われ、同月25日に新たなシステムとして稼働を開始した。

 システムの設計に当たっては、利用者がこれまでに作成・蓄積してきたソフト及びデータ等を比較的簡単に移行し、継続して使用できることに留意して、前システムと同一のメーカーである(株)日立製作所製の中央処理装置(HITAC M-680/180E)が採用された。これは、現在導入可能な同社の機種のうち、最新型の1つである。

 新システムは、前システムに比べて総合処理能力が2〜3倍(主記憶容量は約5倍)に強化されたため、当研究所のように多数の利用者が同時にシステムを利用する場合にも、演算処理速度の短縮のほか、端末装置等の応答反応時間の遅延がかなり解消されるなど、より効率的な利用が可能となっている。また、大量データの保管及び利用等を簡便に行うため、カートリッジ型磁気テープ装置及び光ディスクライブラリ装置等の周辺装置が新たに導入され、さらに、磁気ディスク容量が約3倍に増強されたことも、システムの大きな改良点である。その他、プリンタの改善、端末装置の増強を始め、所内LAN(ローカルエリアネットワーク)との接続が可能となるなど、将来的な利用の増大や利用形態の変化にも対応できるよう配慮がなされている。

 ソフトウエアについては、前述した既存ソフト等を継続して利用できるのに加えて、メーカー提供ソフトの全面的な見直しが行われ、継続して導入するものも最新の版とするなど、利用ニーズに合った整備が図られている。

(しらい くにひこ、環境情報センター情報管理室)