ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

定期旅客便による温室効果気体観測のグローバルスタンダード化(平成 16年度)
Development of measurement system for atmospheric greenhouse gases using passenger airplanes.

予算区分
CB 文科-振興調整
研究課題コード
0305CB432
開始/終了年度
2003~2005年
キーワード(日本語)
温室効果気体,旅客機,グローバル
キーワード(英語)
GREENHOUSE GASES,PASSENGER AIRPLANE,GLOBAL

研究概要

温室効果気体の観測は、その季節変動・経年変動などの情報を基に将来予測に関わる知見が得られることから、定期的・長期的かつ広範囲にわたって実施される必要があるが、現在実施されているチャーター機による観測は極めて限定的にならざるを得ない。一方、定期旅客便は頻度、範囲、長期性という点から極めて魅力ある観測プラットフォームと言える。
このような定期的・長期的な観測を世界に拡大し、かつ継続的な観測を実施するためには、あらゆる航空機に搭載できる、「安全で維持管理の容易な」 測器を開発する必要がある。
本研究は、航空機による温室効果気体の三次元観測網の整備を進めるため、グローバルスタンダードとも言える測定システムを開発し、その有効性を明らかにすることを目的とする

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:

全体計画

広域・高頻度・長期継続性を保証するためには、機上での連続測定が望ましいが、現在、航空機に搭載できる小型かつ小電力の測器は、二酸化炭素に限られている。そのため、本研究では二酸化炭素の濃度を機上で同時かつ自動で連続的に測定する方法と、大気をサンプリングしてラボで分析する方法とを併用する。
本研究において最も大きなコストと時間を要するのは、これらの機器の安全性を保証するための、構造・材料・電磁ノイズのチェックなど測器に関わる試験・審査と、それを航空機に搭載するための航空機改造に関わる試験・審査である。これらの測器は、旅客を輸送する航空機に搭載されるため、航空機の安全性を阻害しないことを確認するために、日米両国の航空当局による完全な審査を受けておく必要がある。
2003年度には試作器の製作を行う。2004年度に観測装置を製作し、米国航空局の承認を得る。2005年度には航空機の改修を行い日本の航空局の承認を得る。

今年度の研究概要

二酸化炭素連続測定装置とフラスコサンプリング装置を完成させる。
観測装置を用いて航空機へ搭載するための環境試験やノイズ試験を行った後に米国航空局の承認を得る。

備考

課題代表者:小川利紘((財)日航財団)

課題代表者

町田 敏暢

  • 地球システム領域
    大気・海洋モニタリング推進室
  • 室長(研究)
  • 博士(理学)
  • 理学 ,地学,物理学
portrait