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農薬等の一律基準と加工食品基準及び急性暴露評価に関する研究;分担研究「一律基準に係わる毒性データの解析に関する研究」(平成 16年度)
Study on the uniform limit, reside standards for processed foods, and acute exposure assessment of agricultural chemicals; Research part:Analysis of toxicity data related to the uniform limit

予算区分
DA 厚労-厚生科学
研究課題コード
0404DA513
開始/終了年度
2004~2004年
キーワード(日本語)
農薬, 一律基準, 毒性, ポジティブリスト制
キーワード(英語)
AGRICULTURAL CHEMICALS,UNIFORM LIMIT,TOXICITY DATA,POSITIVE LIST

研究概要


平成15年5月に改正食品衛生法が公布された。その目玉として、農薬等(農薬、飼料添加物、動物用医薬品)にポジティブリスト制が導入される。このポジティブリスト制では、基準未設定の農薬等は、厚生労働大臣が定める一定量(一律基準値)を超えて食品に残留することが禁止される。一律基準の設定にあたっては、農薬等の毒性に関するエンドポイントや分析法における定量(検出)限界を考慮する必要がある。ポジティブリスト制の対象農薬等は現在公表されている第2次案において670品目と広範にわたっており、そのデータ収集・整理・解析が必要である。担当した分担研究では、対象農薬等の毒性データの収集・整理および食品経由での曝露量を評価し、一律基準の設定に資するリスク評価を行うことを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画


食品中に残留する農薬等へのポジティブリスト制導入に伴い、基準未設定の農薬等は、一律基準を超えて残留することが禁止される。また、加工食品に対しても新たに基準値が設定される。一方、急性曝露評価法については、Codexでも検討されている。そこで、一律基準、加工食品基準、急性曝露評価の3つにつき、以下の項目を研究する。・農薬等の毒性データの収集・解析・残留農薬の定量限界に関する情報の収集・解析・加工食品中の残留農薬の分析法開発・確率論的手法による短期経口摂取量推定法の適用可能性の検討および短期摂取量推定法の改良

今年度の研究概要


ポジティブリスト制の対象となる約670の農薬等を中心に許容一日摂取量(ADI)を収集し、評価団体ごとに整理した。農薬等のADIとして厚生労働省、JMPR(Joint Meeting on Pesticide Residues)およびJECFA(Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives)の公表値を対象とした。曝露評価として、食品種ごとの摂取量と厚生労働省で公表されている農薬等の残留基準暫定値および一律基準の暫定値から対象物質の理論最大一日摂取量(TMDI)を求めた。算出したTMDIに関して、ADIに対する比を算出し、各農薬等の相対リスクを評価した。また、食品中の残留農薬の実測結果が得られた農薬に関しては、実測結果から推定一日摂取量(EDI)を試算し、TMDIとの比較や対ADI比による相対リスク評価を行い、農薬等のリスクを評価した。

備考

研究代表者:米谷民雄(国立医薬品食品衛生研究所)分担研究者:佐々木久美子,根本了,菅野純(国立医薬品食品衛生研究所),岡尚男(愛知県衛生研究所),吉池信男(国立健康・栄養研究所),山田友紀子(食品総合研究所)本分担研究は,平成16年度から平成18年度までの3年計画の研究課題において1年目に終了する研究である。

課題代表者

白石 寛明

担当者