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マテリアルリサイクル製品の資源・環境面から見た価値の計算手法(平成 17年度)
Evaluation methods of the products of material recycling in terms of resource-saving and environment protection

予算区分
AF 奨励
研究課題コード
0505AF790
開始/終了年度
2005~2005年
キーワード(日本語)
マテリアルリサイクル, 製品, ライフサイクルアセスメント
キーワード(英語)
MATERIAL RECYCLING, PRODUCTS, LCA

研究概要

(1)プラスチックのマテリアルリサイクル製品を対象に、以下の項目を考慮した評価モデルを作成する。・エネルギー・環境負荷の共通指標としてCO2を使用。・リサイクル材とバージン材との製造時における負荷の比較。・他の素材で製造され、同等の機能を果たす製品との製造時負荷の比較。・使用後にクローズドループリサイクルできる可能性と、潜在的な負荷・耐久性や機能的変化(製品重量の増加に伴う輸送コスト増など)に伴う負荷。
(2)作成した評価モデルを用いて、3種類程度のリサイクル事例について実際に評価を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

1)
マテリアルリサイクル製品の資源・環境面から見た価値の計算方法の枠組み作成
・対象として、プラスチック製品を選択する。・バージン材とリサイクル材からそれぞれ製品を製造する際に、考慮すべき項目や計算方法の統一。・考慮すべき製品特性(発熱量、重量、強度、耐久性など)の抽出と、バージン製品からの特性の変化に伴う、リサイクル製品使用のライフサイクルにおけるエネルギー消費(CO2排出)の増減量の、計算手法の策定。・典型的なリサイクル製品について、リサイクル製品廃棄後のリサイクルの可能性について調査。・リサイクル製品の次のリサイクル時に必要な前処理について調査。
2)
ケーススタディの実施
・マテリアルリサイクルされた製品(3種類程度)について、インベントリーデータを収集。・同一の機能を果たし得る、他の素材から作成される製品について、インベントリーデータを収集。・1)で作成した計算手法により、評価を行う。
3)
他の製品一般に対する適用可能性の検討
・作成した計算方法の枠組みが、他の製品一般についても適用可能であるかを検討。・上記について、プラスチックと同様に発熱量が豊富で、様々なリサイクルの可能性のある木材と、反対に素材自体には発熱量の無いコンクリート廃材を対象としてそれぞれ検討を行う。その際、できる限り既存のLCA研究の結果を活用する。

今年度の研究概要

これまで、リサイクルされた製品の評価が不十分であったマテリアルリサイクルについて、資源節約及び環境負荷低減の観点から、定量的に製品価値を求める計算手法を提案する。主な評価対象は、リサイクル方法が多様であるプラスチック製品とする。本研究成果を用いることによって、異なるリサイクル方法間を共通の指標でより精密に評価することが可能になる。

課題代表者

藤井 実

  • 社会システム領域
    システムイノベーション研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(工学)
  • 化学工学,システム工学
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