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視床下部における生殖中枢の性差と性分化機構の解明(平成 17年度)
Study on the mechanisms for the sexual differentiation of the hypothalamus

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0506CD534
開始/終了年度
2005~2006年
キーワード(日本語)
性分化, 性的二型核, アポトーシス, エストロゲン
キーワード(英語)
sexual differentiation, sexually dimorphic nucleus, apoptosis, estrogen

研究概要

有性生殖をおこない種の存続をはかるほ乳類には雌雄で異なる生殖機能を制御する生殖中枢が視床下部に発達する。脳は発達期の性ステロイドの影響を受け性分化し、ニューロン数など形態学的に性差がみられる神経核(性的二型核)が形成される。視床下部には、視索前野の前腹側脳室周囲核(AVPvN-POA)とSDN-POAと呼ばれる性的二型核が存在しており、生殖機能制御とその性差に深く関与する。これらの性的二型核の性差形成は発達期のアポトーシスによって生じることが分かっているが、アポトーシス制御の分子機構および性ステロイドの作用機序の詳細は不明である。そこで本研究では、視床下部の性分化機構の解明を目的として、ラットのAVPvN-POAおよびSDN-POAの性的二型核形成のメカニズムを明らかにする研究をおこなう。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

性的二型核であるラットのAVPvN-POAおよびSDN-POAに着目し、これら神経核の性差形成に重要な発達期のアポトーシス分子機構を明らかにする研究を平成17年度において実施する。平成18年度では、前年度研究成果に基づき、神経核の性差形成に関与するアポトーシス制御関連分子の発現に及ぼす発達期性ステロイドの影響を検証する。

今年度の研究概要

ニューロン数が雌に多いAVPvN-POAと雄に多いSDN-POAにおける活性型カスパーゼ3発現細胞の定量組織学的解析をおこなった結果、出生0日齢ラットのAVPvN-POAでは雄において、出生7日齢ラットのSDN-POAでは雌において異性よりも多くの活性型カスパーゼ3発現細胞が観察された。そこで、発達期ラットのAVPvN-POAとSDN-POAにおけるカスパーゼ3の活性調節に関与するアポトーシス関連分子の発現と性差を調べる。

備考

共同研究者:高木道浩(神戸大学)

課題代表者

塚原 伸治