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気候変動問題についての市民の理解と対応についての調査分析および文化モデルの構築(平成 17年度)
A study for public understanding and response to climate change issues

予算区分
KB JST
研究課題コード
0508KB555
開始/終了年度
2005~2008年
キーワード(日本語)
科学技術リテラシー, グループインタビュー
キーワード(英語)
Scientific Literacy, Group Interview

研究概要

科学技術専門家と一般の人々の気候変動問題をめぐる理解の論理の違いをグループインタビューを用いて明らかにする。基礎となる知見や専門家としての訓練を受けていない一般の人々は個人の持つ過去の知見をもとに気候変動をはじめとする未知の問題についての理解モデルを構築するが、基本的知見の土台が異なるためにその市民の理解モデルは専門家のそれとは異ならざるを得ない。この市民の理解モデルを実証分析によってあきらかにすることにより、不確実性をもつ多くの科学技術リスク問題をめぐる意思決定への全ての利害関係者の参加に新たな展望を与える。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

本課題の対象は、気候変動問題についての一般の人々の科学技術リテラシーである。具体的には、「気候変動問題について一般の人々がどのように科学的知見を理解し、さらに、どのように自分自身の日常生活や職業生活を含む日常生活に沿って現状を理解し、その対策について自身の日常生活に応用可能か考察し行動に置き換え、またさらに他者に発信しているか」についてグループインタビューを用いて調査分析を試みるものである。初年度は、男女年代別の4グループを対象にコントロールグループを対象としたグループインタビューを実施し、対照群としての基礎的知見を得る。第2,3年度には、さらにa)レクチャーも映画鑑賞もおこなわないコントロールグループ、b)映画”The Day After Tomorrow”を途中で鑑賞するグループ(新たな情報としてインプットする)、c) IPCC(気候変動に関する政府間パネル)による「気候変動の日本への影響」についての一般向けパンフレットを用いた気候変動に関するレクチャーを受けるグループ、の3つを加え、それによって情報の与え方、情報の種類の差による影響比較を行う。

今年度の研究概要

初年度は、次年度以降の調査設計のための基礎的調査分析として、映画やレクチャーなどの新たな情報を与えない、コントロールグループでの調査分析についての助言を行う。具体的には、成人対象のグループインタビュー(男女別、年代別の6グループ)を実施し、来年度以降の調査実施のための検討を行う。

課題代表者

青柳 みどり

  • 社会システム領域
    脱炭素対策評価研究室
  • シニア研究員
  • 博士 (農学)
  • 社会学,農学
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