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集中豪雨により放出される懸濁粒子の特徴と沿岸生態系への影響評価(平成 19年度)
Characteristics of riverine suspended solids exported by heavy rain and their impact on coastal ecosystem

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0708CD447
開始/終了年度
2007~2008年
キーワード(日本語)
懸濁粒子,沿岸生態系
キーワード(英語)
suspended particle, coastal ecosystem

研究概要

集中豪雨等により河川から沿岸域に大量に放出される懸濁粒子の沿岸生態系への影響を以下の観点より考察し、沿岸生態系保全のために資する。1)河川懸濁粒子の量とその特徴を鉱物組成と栄養塩、有機物の観点より明らかにする。2)放射性核種と安定同位体比をトレーサーとして活用し、河川水の懸濁粒子の起源を推定する。3)懸濁粒子の化学的な特徴を基に陸起源物質の沿岸域への移行挙動、水平的な広がりと堆積物への沈降過程を考察する。4)観測時における底棲生物種の採取状況、漁獲高との対比により、沿岸生態系への影響を評価する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

2007年度は、集中豪雨時あるいは集中豪雨後に迅速な観測の開始が可能であり、沿岸生態系への影響評価が重要な1次産業が主要産業の北海道の河川を対象に河川、沿岸域観測を開始し、河川懸濁粒子の量とその特徴を鉱物組成と栄養塩、有機物の観点より明らかにするとともに、放射性核種と安定同位体比をトレーサーとして活用し、河川水の懸濁粒子の起源を推定する。2008年度も前年度と同様に観測を継続するとともに、懸濁粒子の化学的な特徴を基に陸起源物質の沿岸域への移行挙動、水平的な広がりと堆積物への沈降過程を考察する。さらに、観測時における底棲生物種の採取状況、漁獲高との対比により、沿岸生態系への影響を評価する。

今年度の研究概要

主に石狩川、沙流川水系とその沿岸域において、特に雪解け時、及び6-10月までの降雨時に集中的に観測を実施する。得られた試料は、懸濁粒子分離後、1)物理化学的性質分析(X線回折など)、2)有機物分析、3)同位体分析(炭素安定、放射性同位体分析など)、及び4)溶存成分の化学分析(3次元蛍光スペクトルなど)などの分析を行い、鉱物組成と栄養塩、有機物の観点より河川懸濁粒子の量とその特徴を明らかにするとともに、放射性核種と安定同位体比を活用して河川水の懸濁粒子の起源を推定する。

備考

研究代表者:長尾誠也(北海道大学)

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動(化学環境研究領域)

課題代表者

荒巻 能史

  • 地球システム領域
    炭素循環研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(地球環境科学)
  • 化学,地学,水産学
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