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集団遺伝解析に基づく外来ザリガニの管理手法の開発(平成 20年度)
Developing management methods for invasive crayfish based on population genetic analysis

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0810CD001
開始/終了年度
2008~2010年
キーワード(日本語)
集団遺伝解析,特定外来生物,生態系管理,ザリガニ
キーワード(英語)
population genetic analysis, Invasive Alien Species, Ecosystem management, crayfish

研究概要

本研究では、特定外来生物シグナルザリガニ(ウチダザリガニ、タンカイザリガニ)を対象として、1)集団遺伝解析に有用なシグナルザリガニのマイクロサテライト・マーカーを5〜8遺伝子座開発する、2)マイクロサテライト・マーカーに基づく集団遺伝解析から、日本全国のシグナルザリガニ侵入個体群の分布拡大パタンを明らかにする、3)国内外のシグナルザリガニ個体群の遺伝的特性データベースを作成する、4)釧路湿原の達古武湖を対象として、シグナルザリガニの駆除を有効に進めるための管理ユニット(駆除ユニット)の策定を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

特定外来生物シグナルザリガニの予防管理と駆除管理を行うために、初年度は、マイクロサテライト・マーカーの開発、2年目はシグナルザリガニの侵入個体群ならびに在来個体群の集団遺伝構造の解明、そして3年目は釧路湿原の湖沼を対象としてシグナルザリガニの駆除ユニットの設定を行う。

今年度の研究概要

確立された手法を用いて、シグナルザリガニのPCRプライマーを新規に開発する。マーカー開発に際しては、東が、繰り返し配列(マイクロサテライト)を拾い出してプライマーを設計し(ステップ1〜5)、是永がPCR増幅ならびに多型の有無を確認する(ステップ6)。マーカーの条件は、1)すべての個体で安定してPCRできること、2)種内で十分な多型があること、そして3)連鎖しない(染色体上の近い部分に位置しない)マーカーが5座以上あることで、これら3つの条件すべてをクリアする必要がある。開発するマーカーは、集団遺伝解析に必要最低数(5遺伝子座)を目標とし、8遺伝子座以上開発できた場合には、マーカー開発の論文を執筆・投稿する。

備考

研究分担者:北海道大学水産科学研究院・COE博士研究員・東典子
研究協力者:北海道大学環境科学院・日本学術振興会特別研究員(PD)・小泉逸郎

課題代表者

西川 潮