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揮発性有機化合物の光酸化で生成する二次有機エアロゾルの組成分析(平成 20年度)
Composition analysis of secondary organic aerosol produced during the photooxidations of volatile organic compounds

予算区分
AE 経常
研究課題コード
0610AE402
開始/終了年度
2006~2010年
キーワード(日本語)
二次有機エアロゾル,チャンバー,組成分析
キーワード(英語)
SECONDARY ORGANIC AEROSOL, SMOG CHAMBER, COMPOSITION ANALYSIS

研究概要

大気エアロゾル中の有機成分のうち、大気中に放出された揮発性有機化合物の酸化反応で生成する二次有機エアロゾル(SOA)の組成を明らかにすることを目的とする。室内チャンバーによって炭化水素の大気酸化をシミュレートし、生成するSOAを液体クロマトグラフ−質量分析法によって分析する。目標は、特に大気中で二次有機エアロゾル生成に寄与すると考えられている芳香族炭化水素、及び環状アルケン炭化水素について、SOA組成の生成過程を明らかにすることである。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

2006年度:芳香族炭化水素のうちトルエンを選び、これまでの当所の研究で得られた知見を検証する実験を行う。
2007年度:トルエン以外の芳香族炭化水素について研究を行う。
2008年度:派遣研修に参加するため、一連の研究を一時休止する。代わりに、大気エアロゾルサンプル中のSOA組成の検出を試みる予備実験を行う。
2009年度:派遣研修から戻った後に、一連の研究を再開する。シクロヘキセン及びメチルシクロヘキセン等単純な構造の環状アルケン類について研究を行う。
2010年度:針葉樹林から大気中に放出される揮発性炭化水素であるモノテルペン類について研究を行う。

今年度の研究概要

2008年度は、派遣研修(9月〜翌年8月)に酸化するため、本研究の一連の研究を一時休止する。代わりに、沖縄県辺戸岬で採取されたエアロゾルサンプル中の酸化物の有機組成の検出を試みる予備実験を行う。分析には、昨年外部資金の研究によって手法を確立したイオン排除型液体クロマトグラフ−電子スプレーイオン化質量分析法を用いる。ターゲットの分子を、シュウ酸、ピルビン酸、ピン酸、ピノン酸、2-メチルテトロール(以上がSOA成分)、シュウ酸以外の脂肪族ジカルボン酸、リンゴ酸、酒石酸、単糖類、及びレボグルコサンとする。目的は、上記の分析手法を、大気サンプルの分析に利用可能かどうかを明らかにすることである。

関連する研究課題
  • : アジア自然共生研究グループにおける研究活動

課題代表者

佐藤 圭

  • 地域環境保全領域
    広域大気研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(理学)
  • 化学
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