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オゾン分布の年々変動・長期変動と大気大循環場との相互作用に関する統計・数値解析研究(平成 20年度)
Interannual and long-term variation of ozone and interaction between ozone and atmospheric variability

予算区分
ZZ SU2
研究課題コード
0809ZZ002
開始/終了年度
2008~2009年
キーワード(日本語)
オゾン変動,化学気候モデル,相互作用
キーワード(英語)
variation of ozone, Chemistry Climate Model, interaction

研究概要

本研究は全球オゾンゾンデデータ,大気場(気温,3次元風速)の再解析データを用いた統計解析,化学輸送モデルを用いたプロセス解析,および化学気候モデルで海面水温(Sea Surface Temperature, SST)や太陽活動等の外部条件を変えてその応答を見る事(感度実験)により,オゾン全球分布と大気大循環場との関係,相互作用を調べる事を目的とする.特に年々変動スケールにおいて成層圏オゾンが大気場変動に対しての気候メモリの役割を持つかどうかに着目したい.

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

(2008年度当初〜2008年度1月)
Step 1. オゾンゾンデデータと再解析データの大気場を用いた統計解析
 まずは現実のオゾン分布および大気場(気温,3次元風速分布)の時間的・空間的変動から,両者にどのような関係があるかを見る.

(2008年度2月〜2008年度3月)
Step 2. 数値モデルを用いた解析および実験
Step 2.1 化学輸送モデル(CTM)を用いたオゾン輸送と熱力学収支の定量見積もり
 CTMでは全ての気象要素(成層圏準2年振動,AO,AAO等)や外部条件(SST,火山活動,太陽活動等)によるオゾン変動が再現される.この特性を利用し,オゾン変動に伴う放射過程による大気熱力学収支の変化を定量的に見積もる.

(2009年度4月〜2009年度9月)
Step 2.2 化学気候モデル(CCM)を用いた感度実験
 気象要素,外部条件が混在したCTMに対し,CCMではこれらの要素を切り分けて感度実験を行うことができる.これによりどのような成分がオゾン変動に重要であるか,またオゾン変動により大気場がどのように駆動されるか調べる事ができる.

(2009年度10月〜2009年度末)
Step 3. 論文執筆および成果発表

今年度の研究概要

オゾンゾンデデータと再解析データの大気場を用いた統計解析により、現実のオゾン分布および大気場(気温,3次元風速分布)の時間的・空間的変動から,両者にどのような関係があるかを見る.また、既存の化学気候モデル(CCM)の出力を用いて、同様の解析を行い、現実とモデルとの整合性の検討を行う。
CCMおよび化学輸送モデル(CTM)を用い、大気場によるオゾン輸送強度の変化、また観測データでは得られない詳細な熱力学収支の定量的な見積もりを行い、オゾンと気候のinteractionがどのようなメカニズムで生じるのかを調べる。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

中村 哲