- 予算区分
- BE 環境-循環型社会
- 研究課題コード
- 0911BE005
- 開始/終了年度
- 2009~2011年
- キーワード(日本語)
- 家庭系有害廃棄物,ダスト,リスク評価,国際制度,廃棄物処理,リサイクル
- キーワード(英語)
- household hazardous waste, dust, risk assessment, international institution, waste treatment, recycle
研究概要
家庭系有害物(HHW)の由来、影響、制御を念頭において、室内ダストと循環廃棄関連ダストを主たる研究対象として取り上げ、環境動態・リスク評価研究を行う。HHWの適正で効果的なリサイクル、廃棄管理のための類型化、社会循環システムの設計、回収拠点モデルの検討を進める。また、これらの取り組みを効果的、自立修正的に行うための国際的な制度比較研究を、研究の枠組みのなかに内在させる。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:政策研究
全体計画
国際制度比較研究では、欧州や北米の廃棄物リサイクル制度全般の比較データ収集と留意すべきポイント抽出、制度や施設の整備途上にあるアジア諸国の比較関連情報の獲得が目標となる。
動態・影響モデルでは、室内ダストと廃棄リサイクル関連施設のダストとの比較考察から、制御対象とすべき物質の同定、曝露様式や高感受性要因を念頭においたエンドポイントの指摘、ダスト経由の移動モデル作成をめざす。併せて、重金属類やレアメタルによる環境汚染の時空間分布を解明する。
社会循環システム設計では、制御対象とする家庭系有害廃棄物の類型化から循環システム設計に向けた生産者等との社会的議論とフィージビリティ検討、分別行動モデルと回収拠点のあり方提案を行う。
今年度の研究概要
制度比較研究は、欧州と北米を対象に進め、欧米の政策担当経験者や学識者を招聘した日本でのワークショップ等における知見を基礎として、リサイクル制度や家庭系有害廃棄物管理を中心に比較情報を取りまとめる。
室内ダストの性状の幅を把握するため、ダスト試料のハザードを種々のバイオアッセイ(CALUXやアレルギー反応に関わる抗原提示細胞や脾細胞・リンパ球の培養細胞を用いた系)を用いて実施し、関連化学分析の結果との関連性について考察する。関連施設ダストとの比較検討を行い、ダスト移行のリスク評価モデルを考える。南方系および北方系の鯨類および魚介類を指標にして、遠隔地における重金属類およびレアメタルの汚染実態と歴史トレンドを解明する。
欧米の家庭系有害廃棄物管理システムを参考に、室内ダストのキャラクタリゼーションや家庭内製品の有害特性からみた類型化を行い、社会循環システムの概念設計とフィージビリティ検討を進める。
備考
研究代表者:酒井伸一(京都大学)
共同研究者:平井康宏(京都大学),浅利美鈴(京都大学),高野裕久(国立環境研究所),田辺信介(愛媛大学),由田秀人(日本環境衛生センター)
- 関連する研究課題
- 21002 : 重点2ー中核2資源性・有害性をもつ物質の循環管理方策の立案と評価
- 0 : 循環型社会・廃棄物研究センターにおける研究活動