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除草剤耐性遺伝子の流動に関する調査・研究 (平成 21年度)
Investigation on dispersion of herbicide-resistance genes

予算区分
BY 環境-委託請負
研究課題コード
0909BY002
開始/終了年度
2009~2009年
キーワード(日本語)
遺伝子組換え生物,グリホサート,グルホシネート,除草剤耐性,ナタネ
キーワード(英語)
GENETICALLY-MODIFIED ORGANISM, GLYPHOSATE, GLUFOSINATE, HERBICIDE-RESISTANCE, OILSEED RAPE

研究概要

国内で使用(食品加工用または飼料用に輸入)されている遺伝子組換え生物のうち、ナタネについて、生物多様性影響につながる現象が生じていないかどうかを監視するため、遺伝子組換え(GM)ナタネの一般環境中での生育状況や導入遺伝子の拡散状況を調査する。また、遺伝子組換え生物等に関する科学的知見の充実を図る観点から、除草剤耐性遺伝子組換えダイズとツルマメとの間での交雑により生じる雑種後代のうち、ツルマメとの戻し交配により生じる系統の性質を調べ、長期的生物多様性影響の評価に資する情報を得る。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

主要港湾地域の幹線道路沿い及び後背地の河川敷等から採集された西洋ナタネとその近縁種である在来ナタネ・カラシナ、及びそれらの雑種の葉、種子等の試料に対して、除草剤(グリホサート、グルホシネート)耐性試験、免疫クロマトグラフィーによる除草剤タンパク質の検出、及びPCR等による除草剤耐性遺伝子の解析等を行う。また、除草剤耐性遺伝子組換えダイズとツルマメの戻し交配雑種の性質に関する研究として、ツルマメと遺伝子組換えダイズ(cp4 epsps, Glycine max (L.) Merr.)(40-3-2, OECD UI:MON-04032-6)との雑種をツルマメに対して2回戻し交配した雑種第1代(昨年度業務にて得られたもの。以下「BC2F1系統」という。)の育成と性質の調査及びBC2F2種子の作成を行う。

今年度の研究概要

これまでに、関東・東海・関西・九州地方の港湾地域やその付近の幹線道路沿いと河川敷における除草剤耐性GMナタネの生育が確認されている。また、除草剤グリホサートとグルホシネートに対する耐性を併せ持つGMナタネの種子が検出され、各々の除草剤耐性を持つGMナタネ間で交配が生じている可能性が示唆されている。引き続きGMナタネの一般環境中での生育状況と除草剤耐性遺伝子の同種・近縁種への拡散状況について、東海地方を中心とした調査を行う。また、BC2F1系統及び親系統の遺伝子組換えダイズとツルマメを閉鎖系温室内で育成し、形態、草丈、開花期、種子生産能等を調べ、BC2F1系統の適応度に関する情報を得る。また、戻し交配雑種についてさらに情報を得るため、BC2F1系統の自家受粉によりBC2F2種子を得る。

備考

共同研究者:自然環境研究センター 永津雅人・三村昌史・河野円樹

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

佐治 光

担当者