- 予算区分
- BA 環境-地球推進 RF-0904
- 研究課題コード
- 0910BA001
- 開始/終了年度
- 2009~2010年
- キーワード(日本語)
- 難分解性PPCPs,地球規模
- キーワード(英語)
- POPs-like PPCPs, global scale
研究概要
近年、世界各地で医薬品および生活関連物質 (PPCPs)による環境負荷とリスク評価への関心が高まっている。これらの物質は全般に水溶性が高く、体内半減期が短いため、これまで環境への影響は小さいと考えられていたが、難分解性有機物質(POPs)と類似の挙動を示す可能性がある物質も指摘されている。このため、本研究では、難分解性PPCPsの「生物蓄積性」「長距離移動性」「汚染履歴」等の環境特性を既存のPOPsのそれと比較検討し、当該物質におけるPOPsとの類似性を明示することである。また、これらPPCPsの高精度定性・高感度分析法の確立を目指す。
研究の性格
- 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
課題の中で、「ガスおよび液体クロマトグラフ質量分析装置による難分解PPCPsの高精度同定」を担当し、ガスと液体クロマトグラフ質量分析装置により、既知及び未知の難分解性PPCPsの高精度同定手法を確立する。2009年度は、これまで未同定の紫外線吸収剤(UV-329, UV-P等)、人工有機ケイ素化合物(ポリジメチルシロキサンのD3,D4,D5,D6等)などについてGC/HRMSを用いた高精度定性・高感度定量法を確立し、環境残留を確認する。2010年度は、他の分担研究者が実試料から探索した未知の難分解性PPCPsの標準品を入手し、GC/HRMSやLC/MS/MSにかけることで微量機器分析に必要な基礎情報を収集する。
今年度の研究概要
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(UV-329, UV-P等)などについて、製品・廃棄物試料における混入実態を把握するとともに、環境放散実態を明らかにする
備考
研究代表者:中田晴彦(熊本大学)
共同研究者:磯部友彦(愛媛大学)、上野大介(佐賀大学)