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環境科学研究用に開発した実験動物の有用性(平成 22年度)
Utilization of experimental animals bred for environmental science

予算区分
AE 経常
研究課題コード
0610AE539
開始/終了年度
2006~2010年
キーワード(日本語)
ウズラ,ボブホワイト,ハムスター,近交退化,選抜育種,生態毒性
キーワード(英語)
QUAIL, BOBWHITE, HAMSTER, INBREEDING DEPRESSION, SELECTIVE BREEDING, ECO-TOXICITY

研究概要

環境科学研究用に開発した実験動物を用いて、希少野生動物の絶滅を回避する繁殖方法を検討する。動物実験施設には、遺伝的・微生物的に純化されたウズラ・ボブホワイト・ハムスターが系統維持されており、希少野生動物の絶滅回避モデルとしての有用性が高い。そこで、これらの実験動物の近交化に伴う繁殖能力の遺伝学的解析を行って、近交退化回避の方策を提示する。なお、ウズラは生態毒性用実験鳥類としてNIES系統を確立する。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

系統維持実験動物(ウズラ・ボブホワイト・ハムスター)のこれまでの繁殖成績を、遺伝・育種学的に分析する。絶滅した系統は、それまでの繁殖項目よりその原因を明らかにし、絶滅を回避した系統はその機序を遺伝的に解析する。最終的には、ウズラ・ボブホワイトを野鳥の絶滅回避モデルとして、ハムスターを草食哺乳類のそれとして利用し、絶滅の恐れのある野生動物の繁殖能力の回復方策を提示する。なお、ウズラは鳥類生態毒性試験に最適なNIES系統を繁殖・維持する。

今年度の研究概要

ウズラでは70世代・ボブホワイトでは11世代・ハムスターでは53世代まで近交化し、家系別に繁殖能力を比較する。近交係数の増加に伴う繁殖能力の退化を、各項目別(受精率・出生率・育成率など)に解析し、近交退化による絶滅した家系の繁殖能力を解析し、絶滅の兆候を明らかにする。また、生態毒性スクリーニング用のウズラを作出し、環境ホルモン作用の発生影響を検討する。

関連する研究課題

課題代表者

高橋 慎司

担当者