- 予算区分
- AH 地環研
- 研究課題コード
- 1012AH002
- 開始/終了年度
- 2010~2012年
- キーワード(日本語)
- 二次生成,遺伝毒性,多環芳香族炭化水素,酸化体
- キーワード(英語)
- Secondary products, genotoxicity, polycyclic aromatic hydrocarbons, oxides
研究概要
大気環境において、大気中における二次生成物質に注目が集まっており、その健康影響が懸念されている。近年光化学オキシダント濃度が上昇傾向にある中で、多環芳香族炭化水素(PAH)の水酸化体、ケトン、アルデヒド等の酸化体が注目されている。しかしその毒性や大気中での挙動に関する知見は未だ少ないのが現状である。そこで本研究では、PAHの酸化的二次生成物質に焦点を当て、その遺伝毒性および発生要因の解析を行い、大気環境による健康影響に関連する基礎資料を提供することを目的とする。
研究の性格
- 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
本課題では、まず代表的なPAHの酸化体、即ち1,8-naphthalic anhydride, phenanthroquioneなどの酸化体を高感度に測定する手法を開発する。一方で、ハイボリウムエアサンプラを用い、大気中の浮遊粒子及び半揮発性物質を前橋市・名古屋市及びつくば市で捕集し、その抽出物の酸化的遺伝子的損傷能をバイオアッセイにより評価する。また捕集時の各種汚染物質データや気象条件から、PAH酸化体の生成要因の解析等を試みる予定である。
今年度の研究概要
今年度は、大気試料の捕集とポリウレタンフォーム(PUF)抽出物の各種測定法への適用を検討する。即ち、PUF付ハイボリウムエアサンプラーにより大気中の粒子状物質及び半揮発性物質を春期・夏季及び冬季に捕集する。また得られたPUF抽出物の有機炭素、元素状炭素、WSOC、イオン測定法の適用を検討する。また代表的なPAHの酸化体の高感度分析法に着手する予定である。
課題代表者
中島 大介
- 環境リスク・健康領域
- 副領域長
- 博士(薬学)
- 薬学,化学
担当者
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白石 不二雄
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鎌田 亮
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影山 志保