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細胞間・細胞内ネットワークに注目した環境汚染物質によるアレルギー増悪機構の解明(平成 22年度)
Studies on the mechanisms via which environmental pollutants enhance allergy, with special emphasis on the intercellular and intracellular networks

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1013CD002
開始/終了年度
2010~2013年
キーワード(日本語)
細胞間ネットワーク,環境汚染物質,アレルギー,メカニズム
キーワード(英語)
intercellular network, environmental polutants, allergy, mechanism

研究概要

疫学や動物モデルを用いたこれまでの研究によりアレルギー疾患を増悪することが既に明らかにされている環境汚染物質を主たる対象とし、アレルギー増悪作用のメカニズムをアトピー動物とその免疫担当細胞を用いて解明する。特に、アレルギー増悪影響においてkey roleを担っている免疫担当細胞とそのネットワーク、及び、細胞内分子とそのネットワークをin vitro, ex vivo, in vivoで系統的に解析し、絞り込み、明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

本研究では、『疫学や動物モデルを用いたこれまでの研究によりアレルギー疾患を増悪することが既に明らかにされている環境汚染物質を主たる対象とし、アレルギー増悪作用のメカニズムをアトピー動物とその免疫担当細胞を用いて解明する。特に、アレルギー増悪影響においてkey roleを担っている免疫担当細胞とそのネットワーク、及び、細胞内分子とそのネットワークをin vitro, ex vivo, in vivoで系統的に解析し、絞り込み、明らかにする。また、複数の環境汚染物質について同様の検討を行い、アレルギー増悪の鍵を握るネットワーク、細胞、分子の各種汚染物質による異同についても検討する。これにより、増悪影響の検知(スクリーニング)に役立つバイオマーカーを探索する。』以上より、環境汚染物質によるアレルギー増悪メカニズムの細胞間・細胞内ネットワークに着目した系統的解明とスクリーニング手法の提案をめざす。

今年度の研究概要

マウス脾細胞(多種の免疫担当細胞を含み免疫シナプスを形成しうる)やそれらを構成する細胞に環境汚染物質を曝露し、各免疫担当細胞の構成や活性化(表面マーカー、Th1/Th2/Th3/Th17サイトカインの産生、細胞増殖、抗体産生)等をアレルゲンの存在下、非存在下に検討し、アレルギー増悪メカニズムの解明を図る。あわせて、既に明らかにしているin vivoにおけるアレルギー増悪影響と良好な相関を示す影響指標(バイオマーカー)をin vitroで探索する。次に、アレルギー増悪に関わる環境汚染物質の作用点となる免疫担当細胞(群)・ネットワークを探索する。抗原提示細胞に関しては、その源である骨髄由来抗原提示(樹状)細胞に当該物質を曝露し、成熟・活性化(表面マーカー、サイトカイン産生、抗原提示能)等を検討し、増悪メカニズムの解明を図るとともにバイオマーカーを探索する。また、増悪影響の作用点となる細胞内分子として、シグナル伝達経路、転写因子等を解析する。ex vivo実験では、in vivoにおいて増悪影響の観察された条件下で、脾細胞や所属リンパ節細胞を採取、または採取した細胞を培養し、同細胞の構成や活性化等について検討し、増悪メカニズムの解明を図る。免疫担当細胞サブセットの変動については、各細胞の表面マーカー、活性化マーカーの発現等をフローサイトメーターにより解析する。サイトカインや各種メディエーターの変動については、免疫担当細胞の産生する液性因子をELISA法により測定する。リンパ球増殖反応の変動については、細胞増殖をBrdUの取り込みを指標にELISA法にて測定する。シグナル伝達経路や転写因子等の細胞内分子の変動については、ELISA法やウエスタンブロットにより、遺伝子発現の変動については、DNAマイクロアレイ等を用いて解析する予定とする。              

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

高野 裕久

担当者