ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

海洋起源ハロカーボン類のフラックスと生成過程(平成 22年度)
A study on the production and emission of marine-derived volatile halocarbons

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
0610CD974
開始/終了年度
2006~2010年
キーワード(日本語)
ハロカーボン,放出量,海洋,大気
キーワード(英語)
HALOCARBON, EMISSION, OCEAN, ATMOSPHERE

研究概要

海洋から大気中には多くのハロカーボン類が放出されており、成層圏オゾン破壊や海洋境界層内の対流圏オゾン破壊・エーロゾル生成などに関与している。本研究では、大気・海水中ハロカーボン分圧の広域観測を行うための技術開発を行って地球規模・地域規模のハロカーボンフラックスに関する知見を得ると共に、海洋におけるハロカーボン生成過程を明らかにしてハロカーボン発生量に対する海水温や栄養塩等の環境要因の影響を明らかにすることを目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

大気中自然起源ハロカーボン類のグローバル観測と発生地域の解析を行う。また、大気・海水中ハロカーボン類の高頻度測定システムの開発を進めて、特定海域におけるハロカーボンフラックスの高頻度観測を実現する。共同研究者による海水中におけるハロカーボン生成過程に関する研究結果と合わせて、海洋からのハロカーボン放出量と環境要因との相関を調べる。観測されたフラックスを基に、海洋起源ハロカーボン類のグローバル発生量を推定する。

今年度の研究概要

平成22 年5月〜6月と9〜10月に北西太平洋亜熱域で海洋観測を実施する。気液平衡器と自動大気濃縮-ガスクロマトグラフ/質量分析システムを用いて大気中と海水中のハロカーボン分圧を連続測定し、海洋大気間フラックスのマッピングを行う。海水中でのハロカーボンの生成メカニズムを解明するため、船上において海水のボトル培養実験を実施する。これまでに取得してきたデータを解析して、海洋パラメタ(クロロフィル濃度、栄養塩濃度、水温)からハロカーボン濃度を算出する経験式を作り、ハロカーボンのグローバルフラックスを求める。また、波照間島における海洋起源ハロカーボンの観測を継続し、ジブロモメタンなど臭素化合物の大気中濃度の変動傾向を把握し、それらの海洋からの放出量と変動要因について解析する。

備考

本研究は、特定領域研究「海洋表層・大気下層間の物質循環リンケージ」の研究計画第二班として日本大学・文理学部・橋本伸哉教授、富山県立大学・工学部伊藤伸哉教授と共同で実施するものである。

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

横内 陽子

担当者

  • 大木 淳之