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石綿含有廃棄物の処理・再資源化過程における石綿の適正管理に関する研究(平成 23年度)
Study on the proper management of asbestos during recycling and treatment of asbestos wastes

予算区分
BE 環境-循環型社会
研究課題コード
0911BE002
開始/終了年度
2009~2011年
キーワード(日本語)
石綿,石綿含有廃棄物,適正管理,分析精度管理
キーワード(英語)
asbestos, waste asbestos, proper management, quality control of analysis

研究概要

廃棄物処理・再資源化における石綿の厳密な測定法と日常モニタリング測定法として、全ての媒体及び処理過程に適用しうる石綿分析法を確立すること、また石綿分析における精度管理手法とその態勢を確立し、石綿の適正管理における測定データの信頼性を担保し、石綿分析の精度向上に資する情報を提供することを第1の目的とする。また、現状で明らかでない廃棄物処理過程における石綿曝露リスクの実態把握や飛散石綿を捕捉する集じん装置の性能を検討することにより、リスク低減方策に資する基礎情報を提供することを第2の目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

H21年度 石綿含有廃棄物の無害化処理に係る各媒体・処理過程に適用可能な電子顕微鏡と光学顕微鏡を併用した分析法を確立する。建材等固体試料中の石綿測定法に関し、偏光顕微鏡と位相差顕微鏡を併用する方法を検討する。石綿分析の精度管理に関し、光学顕微鏡によるクロスチェックを実施する。建設及び一般廃棄物の処理・再資源化施設において石綿飛散実態調査を行う。建材の石綿含有情報について、既存情報の収集とともに実態調査で収集した試料の分析を行う。
H22年度 無害化処理に係る各媒体・処理過程に適用可能な分析法、また建材等固体試料の分析法に関し、実試料の分析により評価する。石綿分析の精度管理に関し、光学顕微鏡によるクロスチェック結果について解析すると共に、電子顕微鏡によるクロスチェックを実施する。また、実試料を用いた精度管理用標準試料を作成する。廃棄物の処理・再資源化施設において引き続き石綿飛散実態調査を行うとともに、建材の石綿含有情報について取りまとめる。石綿除塵装置について、実態調査から除去性能について評価するとともに、再飛散について実験室的検討を行う。以上の飛散実態調査及び除塵装置の評価から曝露モデルを開発する。
H23年度 無害化処理に係る各媒体の石綿測定法、固体試料の石綿測定法について、留意点等を含めて取りまとめる。精度管理用標準試料について、電子顕微鏡と光学顕微鏡で分析して合意認証値を決定する。クロスチェック結果からばらつきの要因を解析して留意点としてまとめ、精度管理手法として取りまとめる。)廃棄物処理・再資源化過程における曝露シナリオを想定し、前年度に開発した曝露モデルから石綿曝露リスクに関する解析を行う。過年度の実態調査等と合わせて、石綿曝露リスク低減のための適正管理手法として取りまとめる。

今年度の研究概要

(1)石綿無害化処理に係る各媒体の石綿測定法、固体試料の石綿測定法について、実試料による評価の結果を踏まえた留意点等を含めて取りまとめる。位相差顕微鏡、電子顕微鏡のクロスチェック結果から誤差要因を留意点としてまとめ、精度管理手法として取りまとめ、精度管理プログラムの実施方法として提示する。実試料を用いた観察標準試料について、精度管理に用いることが可能となるよう電子顕微鏡と光学顕微鏡で分析して値付を行う。
(2)廃棄物処理・再資源化過程における曝露シナリオを想定し、前年度に開発した曝露モデルから石綿曝露リスクに関する解析を行う。石綿除塵装置の石綿除去性能について実験室的検討を行う。これらの結果を過年度の実態調査等と合わせ、石綿曝露リスク低減のための適正管理手法として取りまとめる。

外部との連携

研究代表者:貴田晶子(愛媛大学)
共同研究者:酒井伸一(京都大学)、豊口敏之(環境管理センター)、藤吉秀昭(日本環境衛生センター)

備考

環境研究総合推進費(補助金、旧循環科研費)
研究代表者:貴田晶子(愛媛大学)
共同研究者:酒井伸一(京都大学),豊口敏之(環境管理センター),藤吉秀明(日本環境衛生センター)

課題代表者

山本 貴士

  • 資源循環領域
    試験評価・適正管理研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(環境科学)
  • 化学,理学
portrait

担当者

  • 貴田 晶子