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埋立地ガス放出緩和技術のコベネフィットの比較検証に関する研究(平成 23年度)
Comparative Verification of Co-Benefit Feature between Mitigation Technologies for Landfill Gas Emission

予算区分
BA 環境-地球推進 A-1001
研究課題コード
1012BA001
開始/終了年度
2010~2012年
キーワード(日本語)
埋立地ガス,温室効果ガス,緩和技術,コベネフィット,比較検証,準好気性埋立,定式化,技術仕様,浸出水
キーワード(英語)
Landfill Gas, Greenhouse Gas, Mitigation Technology, Co-Benefit, Comparative Verification, Semi-Aerobic Landfill, Formulation, Technological Specification, Leachate

研究概要

埋立地ガス放出緩和技術における温室効果ガスと浸出水の長期的な挙動を、実験と現場観測で得たデータにより定式化することで、温室効果ガス放出削減と浸出水汚濁防止というコベネフィットを定量的に評価し、比較検証する。準好気性埋立技術のコベネフィットを東アジアの気候・廃棄物の条件下で最適化する技術仕様を提示する。以上より、準好気性埋立技術の埋立地ガス放出緩和技術としての優位性を示す。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

埋立地ガス放出緩和技術の温室効果ガス排出削減効果を比較検証可能な排出量算定手法として提示する。東アジアの熱帯域(東南アジア)において、降雨・気温等の気候条件に依存し、緩和技術のパフォーマンスを支配するパラメータを温度、酸素および水分とし、長期的な温室効果ガス(メタン・亜酸化窒素)の排出挙動を定式化する。また,準好気性埋立技術の機能が熱帯域である東南アジアで最大化される技術仕様を示す。当該技術において埋立地内部への大気浸入量を決めるパラメータは、埋立地内外の温度差(代謝熱と気温)と埋立地内部の透気性(地表面・導気管面積と内部の空隙率)であり、高温多雨条件下での最適化に必要な構造・維持管理要件を、室内カラム試験と、タイに設置したライシメータ(100m3)、テストセル(104m3)実験で明らかにして定式化する。

今年度の研究概要

酸素濃度をパラメータとしたメタンおよび亜酸化窒素の排出挙動を定式化する。特に、既往研究が少なく、準好気性埋立および好気性埋立で支配的な、好気性ガス化反応と嫌気性ガス化反応が共存する条件下における排出挙動に着目し、培養試験(微好気性条件)ならびにカラム試験(好気領域と嫌気領域の偏在条件)により把握する。また、ライシメータ実験における浸出水水質等のデータ取得を進めると共に、カラム実験や培養試験により、有機物分解による低分子化(可溶化)と浸透水による洗い出し効果による窒素成分の気相、液相、固相への分配とその時間変化を定式化する。
タイにおけるテストセルおよびライシメータ実験を継続すると共に、室内カラムにより、内外温度差による大気浸入量と含水率、微生物代謝量、浸入面積等の関係を求め、多孔質二相流モデルを用いて、所用条件下で埋立内部の大気と水分の空間分布を表現できるように定式化する。

外部との連携

共同研究者:松藤康司、立藤綾子(福岡大学)
King Mongkut's University og Technology, Thonburi
Kasetsart University

課題代表者

山田 正人

  • 資源循環領域
    廃棄物処理処分技術研究室
  • 室長(研究)
  • 京都大学博士(工学)
  • 工学,生物工学,化学工学
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担当者