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外来種オオミノガヤドリバエの侵入によるオオミノガの絶滅可能性(平成 23年度)
Extinction probability of the big bagworm, Eumeta variegata, by the exotic parasitoid, Nealsomyia rufella

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1112AQ005
開始/終了年度
2011~2012年
キーワード(日本語)
外来生物,オオミノガ,オオミノガヤドリバエ
キーワード(英語)
exotic species, Eumeta variegata, Nealsomyia rufella

研究概要

外来生物の侵入は、在来の生物個体群の存続に大きな影響を与える。オオミノガは、かつては関東以南でどこにでも見られる普通種であったが、近年個体数が著しく減少している。この最大の原因は、90年代にオオミノガの捕食寄生者であるオオミノガヤドリバエが日本へ侵入したためであると考えられている。現在では、北は関東までオオミノガヤドリバエの分布が確認され、幾つかの地域でオオミノガは絶滅危惧I類・II類などに指定されている。本研究では、ヤドリバエ寄生状況の調査を行いオオミノガ個体群の推移と絶滅の可能性について調べる。また、本来の分布域は東南アジアであるオオミノガヤドリバエが、どのような経路で日本に侵入したかを明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

日本各地でオオミノガの採集を行い、現在のオオミノガヤドリバエ分布状況と寄生率を調査する。また、日本各地・中国・東南アジアなどのヤドリバエサンプルを各遺伝マーカーを用いて解析し、オオミノガヤドリバエの日本への侵入と分布拡大の経路を推定する。採集したオオミノガとヤドリバエの飼育実験により、生活史や寄生戦略を明らかにし、オオミノガヤドリバエの寄生がオオミノガと他の生物個体群に与える影響を予測する。

今年度の研究概要

今年度春までに行った野外調査で採集したオオミノガとヤドリバエを用いて、オオミノガとヤドリバエの遺伝解析を行い、ヤドリバエの分布状況を明らかにする。今年度冬には2度目の野外調査を行い、オオミノガ個体数とヤドリバエ寄生率の経年的な変化を調べる。

関連する研究課題
  • 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題

課題代表者

石井 弓美子

  • 福島地域協働研究拠点
    環境影響評価研究室
  • 主任研究員
  • 学術博士
  • 生物学,農学
portrait

担当者

  • 今藤 夏子生物多様性領域
  • 高村 健二
  • 高村 典子
  • 田中 嘉成