- 予算区分
- AQ センター調査研究
- 研究課題コード
- 1212AQ004
- 開始/終了年度
- 2012~2012年
- キーワード(日本語)
- 生物多様性,普及啓発,社会学
- キーワード(英語)
- biodiversity, public awarness, sociology
研究概要
「生物多様性国家戦略2010」では、生物多様性の社会への浸透と地域レベルの取り組みの促進が明記された。生物多様性の社会への浸透に必要な普及啓発活動は、これまで各地で行われてきたが、その効果はこれまでほとんど定量的に把握されていない。沖縄県久米島町では、研究者と地域が連携し地域ぐるみで生物多様性を保全する「久米島応援プロジェクト」(以下久米島P)が、三井物産環境基金の助成を受け2009年10月に3年間の計画で開始した。
本研究の目的は、生物多様性保全の3年間の活動久米島Pが、久米島住民の生物多様性保全の認知と態度および行動に及ぼした影響をアンケート調査によって定量的に明らかにすることである。特に久米島Pの認知やプロジェクトへの参加の有無、年齢や職業などの属性により、久米島住民の生物多様性保全の認知と態度および行動が異なるかどうかを検証するとともに、地域の生物多様性保全の推進に必要な研究シーズを探る。
研究の性格
- 主たるもの:政策研究
- 従たるもの:
全体計画
南西諸島は生物多様性の高い地域として知られるが、農地など陸域から流れる赤土が河川や海域の生物多様性を衰退させる要因として問題となっている。久米島Pでは赤土流出防止を主とした生物多様性保全活動を2009年10月より2012年9月まで3年間の計画で展開している。本研究では、久米島Pで行った赤土流出防止対策や、河川や海域の生物多様性調査の成果発信、人と自然環境の関わりを調べる取り組みなどの一連の研究成果の普及啓発活動とその実践が、久米島住民にどの程度認知されたかを明らかにする。さらに、それらと生物多様性保全の認知・態度・行動との関係を明らかにし、久米島Pが行った活動が久米島住民に及ぼした影響を明らかにする。また、年齢や職業などアンケート回答者の属性による違いを明らかにすることにより、今後ターゲットとする属性と講じる対策を検討する。6月末までにアンケート調査表を、久米島町と協議の上作成する。アンケート用紙は、7月1日に久米島町の区長会を通じて全世帯(3920世帯)に配布する。8月までにアンケート回答は訪問回収により回答する。11月までにデータ解析を行い、H25年3月までに成果をまとめる。
今年度の研究概要
単年度のため上記と同じ
外部との連携
連携先:三井物産環境基金「久米島応援プロジェクト」(代表:WWFジャパン)
本研究では久米島Pの活動成果を評価し、今後の久米島町の環境行政に役立て、生物多様性の社会的主流化の推進に必要な研究シーズに繋げるものとする。
- 関連する研究課題
- 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題
課題代表者
浪崎 直子
担当者
-
山野 博哉生物多様性領域