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地方自治体による低炭素都市・地域エネルギー計画のヒートアイランド対策評価(平成 24年度)
Evaluation of Urban Heat Island Mitigation in Low Carbon Cities and Local Energy Plans by Local Governments

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1214CD011
開始/終了年度
2012~2014年
キーワード(日本語)
低炭素都市,都市ヒートアイランド,再生可能エネルギー,地方自治体,都市気候シミュレーション
キーワード(英語)
low carbon city, urban heat island, renewable energy, local government, urban climate simulation

研究概要

 本研究は、地方自治体による環境配慮型の都市計画や地域エネルギー計画を対象とし、そのヒートアイランド対策評価を行なうものである。近年、地方自治体による低炭素化や省エネルギー、再生可能エネルギー利用などの計画の事例が増えているが、こうした計画を実現するためには、生活者の身近な居住環境との両立が不可欠である。とくに提案事例の中には、都市ヒートアイランドによる熱環境の悪化が懸念される事例も多い。そこで本研究では、環境モデル都市・環境未来都市などの具体的な提案事例を取り上げ、都市ヒートアイランドの予測評価および適切な対策の提案を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

 平成24年度は、種々の地方自治体による省エネルギー・再生可能エネルギー利用技術の導入施策について調査する。また、都市キャノピー・ビルエネルギー連成モデルにより、都市ヒートアイランド評価を行なう統合計算モデルの構築を開始する。
 平成25年度は、各自治体の提案や取り組みの事例を体系的に分類・類型化し、10都市程度の典型的な事例や特徴的な事例を評価対象事例として選定する。また、評価対象とする省エネルギー・再生可能エネルギー利用技術やその導入施策について、評価モデルに組み込むための検討を開始する。さらに土地利用や人口の将来予測に基づいて政策的な実現可能性を考慮した評価シナリオの設定を行なう。
 平成26年度は、各技術のパラメータを熱環境シミュレーションに組み込み、シミュレーション評価を行う。最終的には、低炭素やエネルギー安定供給と都市空間の熱環境改善とを両立するためのヒートアイランドの予測評価や対策提案、最適配置提案などの形で結果を取りまとめる。

今年度の研究概要

 研究対象事例を選定するため、地方自治体による低炭素都市計画の一環としての省エネルギー・再生可能エネルギー利用技術とその導入施策の提案や計画についての体系的なレビューを行なう。調査対象とするのは、例えば環境モデル都市、環境未来都市、地方公共団体実行計画、地域エネルギービジョンなどに関する公開情報である。これらは各自治体が都市条件や気候条件を踏まえ、実現可能性も考慮し、また種々の独自の工夫をも盛り込んで提案した事例であり、有益な情報源であるため、本研究において網羅的な事例調査を行なう。
 これと同時に、都市キャノピーモデル・ビルエネルギーモデルを連成した熱環境シミュレーションにより、種々の省エネルギー・再生可能エネルギー利用技術の都市ヒートアイランドへの影響評価が可能な統合計算モデルの構築を開始する。

課題代表者

平野 勇二郎

  • 社会システム領域
    システムイノベーション研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(工学)
  • 工学,土木工学,建築学
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