- 予算区分
- AI 研究調整費
- 研究課題コード
- 1112AI001
- 開始/終了年度
- 2011~2012年
- キーワード(日本語)
- 熱帯林,炭素循環,生物多様性
- キーワード(英語)
- tropical rain forest, carbon cycle, biodiversity
研究概要
NIES-FRIM-UPM MoUを元に、マレーシア森林研究所(FRIM)やマレーシアプトラ大学(UPM)などの研究機関との連携を強化しながら、パソを熱帯林研究拠点として強化・活用する。
研究の性格
- 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
本観測研究拠点の強化により、熱帯林における生物多様性とその維持機構の解明や熱帯林の生態系機能の変化に関する研究を継続的に推進する。この利点を活用することにより、生物多様性と生態系機能の相関を明らかにして、熱帯林の保全に関する指針を提供し、生物多様性条約等に貢献する。研究活動としては、ローカルな生物間コミュニケーションから、地球環境研究の一環としての物質循環に関する研究まで、広い視野での研究を実施し、熱帯林地域の生態学的意義の解明につなげる。
本観測研究拠点の強化により、熱帯林の多様性や物質循環の維持機構、気候変動による熱帯林生態系への影響とそのフィードバック効果を解明する基礎的研究等を継続的に実施し、科学的知見を蓄積する。
今年度の研究概要
1.熱帯林生態系における物質循環・気候変動影響の予備的研究
パソにある長さ500mのキャノピーウォークウェイを利用した、高木・突出木層の樹木のフェノロジーや生理・生態学機能の特性解明から、熱帯林の多様性の維持機構や気候変動による熱帯林生態系への影響を解析する。
2.高CO2濃度による光合成への影響調査
林床とギャップでCO2濃度の観測を開始。様々な種の林床植物について、光合成・呼吸などの生理的機能や生態学的特性の現地測定を行う。
3.熱帯林からのBVOC放出特性とその役割について基礎調査
現地に設置するコンテナおよび機材の整備を行う。
4.熱帯林生態系における微小動物群集構造解析
社会性ハナバチ類、食材性昆虫クワガタムシ、地表徘徊性のアリ類および土壌生物(ダニ類、原生動物類)のインベントリーや遺伝子情報データベースを作成し、その種多様度および遺伝的多様度を評価する。カエルツボカビアジア起源仮説を検証するために、天然林地域における両生類の本菌の感染実態および遺伝的系統の特定を行う。
- 関連する研究課題
- 24745 : 地球環境研究分野における研究課題
- 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題
- 24750 : 環境計測研究分野における研究課題