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全球水資源モデルへの河川氾濫・水面蒸発過程の導入による乾燥地湿地帯の数値実験(平成 25年度)
Numerical experiment on the wetlands in arid zones by incorporating inundation and surface evaporation processes into a global water resources model

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1315CD007
開始/終了年度
2013~2015年
キーワード(日本語)
水資源,湿地
キーワード(英語)
water resources, wetland

研究概要

申請者はこれまで全球水資源モデル(名前をH08 という)の開発を行ってきた。H08 に気象・地理データを与えてシミュレーションを行うと、世界の河川流量や水利用量を空間解像度0.5度×0.5度、1日単位で推定することができる。本研究ではH08 に河川氾濫と水面蒸発に関する過程を加えることにより、ナイル川やニジェール川など、中流域に氾濫原・湿地帯を持つ乾燥地の河川の水収支と流量計算の精度を向上させる。また、温暖化・取水・貯水池操作に関するシミュレーションを行い、氾濫原・湿地帯の面積や下流の水資源量への応答を定量的に評価する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

まず全球水資源モデルH08 と河川氾濫モデルCaMa-Flood を結合してシミュレーションを実施し、ピーク流量計算の精度が向上するか検証する。次に、水面蒸発モデルを新たに開発して加え、特に広大な氾濫原を持つ河川での水収支計算の精度が向上するか検証する。その上で、温暖化と水資源開発を想定した基礎的なシミュレーションを実施し、気温変化や降水量変化(温暖化に相当)に対して氾濫原の面積や蒸発量がどのように応答し、下流の水資源に影響を与えるか明らかにする。同様に、上流からの流量の減少(取水に相当)と流量の平滑化(貯水池操作に相当)に対する応答と影響も明らかにする。

今年度の研究概要

2013年度は、全球水資源モデルH08 と河川氾濫モデルCaMa-Flood を結合してシミュレーションを実施し、ピーク流量計算の精度が向上するか検証する。

備考

特記すべき事項はない。

課題代表者

花崎 直太

  • 気候変動適応センター
    気候変動影響評価研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(工学)
  • 土木工学
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