ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

震災廃棄物・津波汚泥及びその処理過程における大気中化学物質のモニタリング(平成 25年度)
The monitoring of chemical pollution caused by earthquake waste, tsunami sludge, and the incineration process

予算区分
AH 地環研
研究課題コード
1213AH002
開始/終了年度
2012~2013年
キーワード(日本語)
大気粉じん,大気汚染物質,バイオアッセイ,遺伝毒性
キーワード(英語)
total particulate matters, air pollutants, bio-assay, genotoxicity

研究概要

東北地方太平洋沖地震における津波被害では、海底汚泥の打ち上げ、被災地域に貯蔵されていた重油の拡散、或いは火災の発生等により多種多様な化学物質が生活環境に放出された可能性があると考えられる。被災地の状況は刻々と変化しており、今後は震災廃棄物の仮置き場での分別、仮置き場からの運搬や処理などに伴う化学物質曝露の機会の増加が予想される。復興の進展とともに、ヒト・環境への曝露状況や化学物質の汚染域などは変化すると考えられ、被災地におけるモニタリングは、復興状況に対応して実施する必要がある。また、このような状況では、モニタリング対象とすべき化学物質もまた時間の経過とともに変わることが推測される。
 そこで本調査研究では、モデル地域における大気中化学物質のモニタリングを実施するだけでなく、影響ベースで包括的に検出するバイオアッセイを用いた時系列的モニタリングも展開する。これらの結果を通して復興過程における化学物質ハザードの変化を把握し、復興過程で管理すべき化学物質(群)を提示することを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

本調査研究では、モデル地域における大気中化学物質のモニタリングを実施するだけでなく、影響ベースで包括的に検出するバイオアッセイを用いた時系列的モニタリングも展開する。これらの結果を通して復興過程における化学物質ハザードの変化を把握し、復興過程で管理すべき化学物質(群)を提示することを目的とする。特に本調査研究は石巻市内に焦点を絞り、雲雀野埠頭における二次処理場内、震災がれき仮置き場近隣、市中心部2ヶ所及び対照地点として石巻市郊外の中学校でのサンプリングを実施する。

今年度の研究概要

最終年度である今年度は、市内三地点に測定点を絞り込み、大気浮遊粉じん(TSP)調査を実施する。またヒト健康影響を念頭にPM2.5のサンプリングを追加して併行実施し、別途実施しているI型共同研究「微小粒子状物質(PM2.5)に含まれる有機汚染物質の測定と遺伝毒性評価」の国内実態との比較から被災地の状況を把握する。

外部との連携

共同研究機関:宮城県保健環境センター

課題代表者

中島 大介

  • 環境リスク・健康領域
    曝露影響計測研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(薬学)
  • 薬学,化学
portrait

担当者

  • 白石 不二雄
  • 白石 寛明