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新規国際規制物質PBDEsの室内発生源および化学変換ポテンシャルに関する研究(平成 26年度)
Indoor source of PBDEs and their potential for chemical transformation under daily usage

予算区分
NA 寄付
研究課題コード
1314NA001
開始/終了年度
2013~2014年
キーワード(日本語)
難燃剤,室内環境,ポリ臭素化ジフェニルエーテル
キーワード(英語)
flame retardant, indoor environment, polybrominated diphenyl ether

研究概要

 ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)は臭素系難燃剤の一種であり、含有異性体組成が異なるペンタ製剤(主に4〜5臭素化体)、オクタ製剤(主に7〜8臭素化体)、デカ製剤(主に10臭素化体)が用途別に使用されてきた。近年、PBDEs(特に低臭素化の4〜7臭素化体)は難分解性や生物蓄積性、毒性を有することが明らかとなり、残留性有機汚染物質の生産・使用を規制する国際的な枠組み“ストックホルム条約”や、電気・電子機器への使用量を制限する欧州・有害物質使用制限指令(RoHS指令)で新規国際規制物質に指定された。これにより新たな生産・使用の廃絶や排出削減、含有製品の上市禁止等の対策が国際レベルで推進されているが、PBDEsを含有する製品の特定や回収は実施されていない。PBDEsは添加型難燃剤(高分子に化学的には結合していない)として電気・電子機器や室内装飾品など広範な室内製品の部材に数%〜20%の重量比で添加されており、製品使用に伴い放散・剥離した難燃剤は、室内ダストに移行してヒトへの曝露に影響するとされている。そのため、ヒトへのPBDEs曝露リスクを低減するには、食品経由の摂取量見積に加え、使用下にある室内設置製品そのものに由来する曝露の実態を明らかにする必要がある。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

 ペンタ製剤は、主に欧米で家具等のクッション材として使用される軟質ポリウレタンフォーム(PUF)の難燃化に使用されており、最近の北米の調査ではPUF製品がヒトへの難燃剤曝露の主起源と指摘されている。しかしながら、使用製剤の種類やその推移、製品ごとの難燃規格は国や地域ごとに異なるのが現状で、我が国においては一般家庭に設置する家具や寝具の難燃性能についての規定はない。家具等は輸入品も多いことから、国内規格の枠組みを超えた多様な難燃剤が使用されている事例が想定されるものの、これまでその実態は調査されていない。
 そこで本研究では、現有製品中PBDEsのリスク管理を考える上で重要なケースとして主にPUF製品を対象に調査を行い、PBDEsの室内発生源および使用時の関連物質の挙動を評価することを目的とする。具体的には、室内設置PUF製品を対象に、1)難燃剤使用の実態調査、2)室内放散ポテンシャルの評価、3)光分解挙動の解明を試みる。

今年度の研究概要

XRFスクリーニングにより臭素系難燃剤の添加が疑われた製品については、PBDEsおよびPBDD/Fsを定性・定量し、工業製剤中の異性体プロファイルと比較することで製品使用時に化学変換(分解やダイオキシン類生成など)が生じている可能性を評価する。引き続き、ペンタ製剤を含有するPUFを対象に光照射試験を実施し、化学変換の詳細を解析する。

関連する研究課題
  • 0 : 資源循環・廃棄物研究分野における研究課題

課題代表者

梶原 夏子

  • 資源循環・廃棄物研究センター
    基盤技術・物質管理研究室
  • 主任研究員
  • 博士 (学術)
  • 化学
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