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東南アジア地域を対象とした越境汚染起源粒子の発生源解析とバイオマス燃焼の影響評価(平成 27年度)
Source apportionment of anthropogenic pollutant and assessment of biomass burning on atmospheric environment in Southeast Asia region

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1416CD001
開始/終了年度
2014~2016年
キーワード(日本語)
PM2.5,バイオマス燃焼,東南アジア
キーワード(英語)
PM2.5, biomass burning, Southeast Asia

研究概要

国内ではPM2.5 環境基準の達成率が低く、この一因と考えられる越境汚染の解明のために東アジア地域(特に中国や韓国)において、PM2.5 の大気フィールド観測と発生源種別の評価が積極的に行われている。しかし、これら地域からの越境汚染発生時期に気塊の起源となる東南アジア地域においては、微小粒子汚染の現状すら正確に把握されていない。本研究では、経済発展や日本の産業移転がめざましい東南アジア地域のタイとベトナムにおいて、PM0.1 を含むPM2.5 に関する大気フィールド観測を実施し、大気汚染評価を意図した微小粒子の性状と発生源寄与率の把握を行うとともに、国内でも今後重要視されるバイオマス燃焼のPM0.1、PM2.5 への成分寄与について、実測データをもとに検証する。最終的には、現地研究者とも協力しながら本観測を基にして、東南アジア地域に国際モニタリングネットワークを拡充する。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

本研究では、東南アジア地域において (1) PM0.1、PM2.5 の大気フィールド観測と発生源解析、(2) バイオマス燃焼の寄与評価、(3) 国際モニタリングネットワークの東南アジアへの拡充と国際協力の確立を行う。国内への越境汚染の時期を考慮し、観測は乾季である11 月〜3 月の秋季と冬季に集中して行う。平成25 年度は、タイのチェンマイとベトナムのハノイを訪問し、大気フィールド観測に対する協力関係の確立と観測場所の確保、さらに観測条件決定のためのプレ観測を冬季に両国で実施する。平成26 年度は、前年のプレ観測試料に対して成分分析、画像解析、発生源解析を進め、必要な観測条件を決定する。秋季と冬季に両国で各2 回の観測を現地研究者との協力で実施する。平成27 年度は、前年度までの試料分析と解析を進めつつ、バイオマス燃焼影響についても言及し、研究を総括する。また、現地シンポジウムの開催や国際ネットワークの拡充に向けた議論を行う。

今年度の研究概要

昨年度捕集した試料の観察、分析を進める。また、今年度の試料についても順次観察を進める。

外部との連携

関口和彦 (研究代表者) 埼玉大学

熊谷貴美代 (研究分担者) 群馬県衛生環境研究所

課題代表者

藤谷 雄二

  • 環境リスク・健康領域
    統合化健康リスク研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(工学)
  • 工学
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