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自然保護地域の社会的インパクト:地域社会からみた生態系サービスの時空間変化に関する基礎的研究(平成 27年度)
Social impacts of protected areas: fundamental research of spatio-temporal variation in ecosystem service from the perspective of local community

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1515AQ002
開始/終了年度
2015~2015年
キーワード(日本語)
生態系サービス,文化的サービス,環境評価,保護地域,国立公園,政策評価
キーワード(英語)
Ecosystem service, Cultural service, Environmental valuation, Protected areas, National park, Policy evaluation

研究概要

保護地域の拡大は愛知目標にもなっている世界的な政策課題の一つである。保護地域の設計はこれまで自然科学的知見に依拠してきたが、観光客の急増等による植生破壊等、社会科学的知見を蔑ろにした保護地域は時として生物多様性の喪失を引き起こすことが広く知られている 。
本研究は保護地域への登録が予定されている奄美群島を対象に、地域住民の生態系サービスに対する現状認識および各生態系サービスに対する優先順位を明らかにすることで、社会的に望ましい保護地域のあり方を議論する。また保護地域の導入が、生態系サービスおよびその住民認識に与える影響を評価するために、社会科学および自然科学双方の視点から長期モニタリングの実施を試みる。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

まず奄美群島における生態系サービスの概要を把握するために、行政担当者や自然科学者を中心に聞き取り調査を実施する。その後そこで得られた知見を踏まえてアンケート調査を設計し、生態系サービスに対する地域住民の認識等を明らかにする。地域住民の職業や居住地に着目した比較分析を実施することで、保護地域登録によって生じうる利害関係の対立など社会的な課題を明らかし、社会的に望ましい保護地域の設計を試みる。また、上記と並行して社会科学および自然科学双方の始点から生態系サービス、特に供給・文化的サービスに着目した長期モニタリングを実施することで保護地域の政策評価に向けた準備を進める。

今年度の研究概要

本研究課題は2015年度の単年研究である。そのため、全体計画に合わせて研究を遂行する。

外部との連携

環境省 環境経済の政策研究  ”我が国における自然環境施策の社会経済への影響評価分析に関する研究”(代表:栗山浩一)と連携している。

関連する研究課題
  • 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題

課題代表者

久保 雄広

  • 生物多様性領域
    生物多様性保全計画研究室
  • 主任研究員
  • 博士(農学)
  • 経済学,心理学,農学
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