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汚染地域における国際的無機ヒ素研究協力体制作りを目指した人的ネットワークの構築(平成 27年度)
Establishment of an international cooperation for promoting arsenic research

予算区分
AI 研究調整費
研究課題コード
1415AI001
開始/終了年度
2014~2015年
キーワード(日本語)
無機ヒ素,アジア
キーワード(英語)
inorganic arsenic, Asia

研究概要

無 機ヒ素による環境汚染は地球規模でみられ、アジアではバングラディシュ、インド、中国、台湾、ミャンマー、ベトナム等で、無機ヒ素を含む地下水の利用による深刻な健康被害が発生している。わが国においても、上記のアジア諸国と比べて汚染のレベルはけた違いに低いものの、現在食品安全委員会がヒ素を評価案件 としている。
 上記のアジア諸国では、地質中に大量に存在する無機ヒ素を飲用水から除くことは技術的・経済的に困難であり、欧米や日本の研究者もヒ素による健康被害を防ぐための研究に取り組んでいる。国環研においても、長年ヒ素の健康影響研究を行ってきた経緯がある。
 本申請では、現在進行中の無機ヒ素の健康影響研究の成果を汚染地域での問題解決に生かしていくため、日本の無機ヒ素研究者と汚染地域の研究者が協力し、問題解決に向かうべき研究体制を構築することを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

日本と無機ヒ素汚染地域であるアジア諸国で活動する研究者が、汚染実態や影響・メカニズム、疫学研究等に関して研究成果を発表し情報交換を行い、研究協力体制を構築することを目的として、初年度は国際ワークショップを開催する。またその折に、汚染地域の研究者の希望にあわせて個別に測定技術の実技講習などを行う。
将来的には国際的な研究チームによる研究プロジェクトを立ち上げ、健康被害の軽減に寄与することを目指す。

今年度の研究概要

バングラデシュから研究者を招聘し、現地では実施不可能なDNAの測定を共同で行って論文作成を行う。また、汚染地域の実情を認識し、将来の研究の方向性に関する討論をおこなうために、ヒ素汚染地域から環境研に研究者を招へいし勉強会を開催するとともに、ミャンマーで開催される学会において国環研メンバーと現地研究者が共同でシンポジウムを開催する。

課題代表者

野原 恵子

担当者