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多重散乱ライダ・雲レーダの複合観測システムの構築と全球雲微物理特性解析(平成 28年度)
Development of combined observation system of multiple scattering lidar and cloud profiling radar and data analysis of global cloud microphysical properties

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1316CD003
開始/終了年度
2013~2016年
キーワード(日本語)
多重散乱ライダー,雲レーダー,雲,エアロゾル
キーワード(英語)
Multiple scattering lidar, Cloud profiling radar, cloud, aerosol

研究概要

地上において多重散乱ライダとドップラー雲レーダを複合的に利用する解析アルゴリズムで構成される複合型アクティブセンサ解析システムを構築する。この観測システムを用いて、衛星に搭載されたアクティブセンサの観測量を支配している多重散乱プロセスの素過程を明らかにし、水雲と氷晶雲の解析が可能となる衛星解析アルゴリズムを確立する。衛星搭載雲レーダとライダ解析で得られた全球雲微物理特性、エアロゾル、温度、水蒸気特性を統合データベース化し、雲微物理特性の生成機構の解明と、大循環モデルや非静力学モデルにおける雲再現性の向上を目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

衛星の観測条件を模擬する多重散乱ライダーシステムを開発し、これにドップラー型雲レーダーを組み合わせることで、衛星観測を模擬するアクティブセンサ複合観測システムを構築する(2013年〜2014年)。この観測システムを用いて、地上観測から高精度の雲・エアロゾル微物理特性抽出を行う(2014年〜2015年)。さらにこのシステムを利用してアクティブセンサ搭載衛星の解析アルゴリズムを開発する(2015年)。CloudSat/CALIPSO衛星に適用することで、全球雲微物理特性を抽出する(2016年)。CALIPSO衛星からエアロゾル光学特性を抽出する(2016年)。また、赤外サウンダーAIRSから気温と水蒸気量を抽出する(2014年-2016年)。得られた、雲・エアロゾル光学特性と気温と水蒸気量を統合し全球データセットを構築する(2016年)。

今年度の研究概要

引き続き、構築した多重散乱ライダーによる連続観測を実施する。ライダーシステムの性能評価(特にノイズレベルの把握)を進め、システムの性能向上を計る。測定されたデータの校正や解析処理を自動化できるシステムの検討と構築を進める。また、本システムを改造し、測定パラメータを変えた多重散乱計測を試験する。

外部との連携

本研究は、科研費基盤A課題 (多重散乱ライダー・雲レーダーの複合観測システムの構築と全球雲微物理特性解析 (課題代表: 岡本創教授 (九州大学) ) の下、九州大学、千葉大学、気象研究所と連携して実施されている。

関連する研究課題

課題代表者

西澤 智明

  • 地球システム領域
    大気遠隔計測研究室
  • 室長(研究)
  • 理学博士
  • 理学 ,物理学
portrait

担当者

  • 杉本 伸夫