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南アジア諸国の水資源制約下での発電システムの脆弱性評価と適応(平成 29年度)
Vulnerability assessment of electric power generation systems under water constraint and adaptation for countries in Southern Asia region

予算区分
ZZ 個別名を記載 気候変動適応関連研究経費
研究課題コード
1720AI001
開始/終了年度
2017~2020年
キーワード(日本語)
水・エネルギーネクサス,水不足,発電システム,南アジア,適応
キーワード(英語)
Water-energy nexus,Water scarcity,Power generation systems,South Asia,Adaptation

研究概要

気候変動による水資源制約の悪化により有効発電容量の低下が予測されているが、発電システムの脆弱性と適応に関する科学的知見の蓄積が課題となっている。しかし、発電に伴う水需要のデータの整備は遅れている。そこで、これまで開発を進めてきた電力の水需要の定量化と脆弱性評価手法を南アジア地域に適用し、発電水需要データベースを整備する。また、同地域の水文学的知見に基づき、脆弱性が高い地域を同定し、適応策を検討する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

気候変動に伴う水資源制約の変化による南アジア地域の発電システムの脆弱性評価のために、初年度は、対象地域の絞り込みと、農業、工業、家庭および発電の水需要に関する情報を包括的に調査する。また、世界発電所データベースから発電構成(燃料種等)を分類し、発電技術に応じた水利用特性(冷却方式等)を同定し、水需要原単位を整備する。同時に、全球水資源モデル(H08)から域内の再生可能水資源量を地域毎に集計する。次年度は、地域別の発電特性に応じた設備稼働率を求め、発電所毎の年間発電量を推計すると共に、H08で域外起因の再生可能水資源量を求める。3年度は、水需要原単位と年間発電量から発電所毎の水需要を算定し、また、H08で地域ごとの取水特性を明らかにする。最終年度は、農業、工業、家庭と電力部門への水供給特性を求め、水需給バランスによる脆弱性を包括的に評価し、適応策を検討する。

今年度の研究概要

対象地域の発電方式に合致した水需要原単位を設定する。そのため、まず世界発電所データベースから対象地域が発電に用いている燃料種や冷却技術を同定し、発電システムの発電および水利用特性を分類する。また、個別の発電所の用水量に関する報告値の有無を一次調査し、データが確認出来た場合は代表値とする。個別の値が得られない場合は、文献調査から発電特性に応じた係数を引用する。また、発電以外の水需要(農業、工業、生活用水等)に関するデータの整備状況調査と入手を進める。同時に、対象地域の県別の域内再生可能水資源量を集計する。

課題代表者

岡寺 智大

  • 地域環境保全領域
    環境管理技術研究室
  • 主任研究員
  • 博士 (工学)
  • 土木工学
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担当者