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GC/MSによる環境試料の網羅的分析法に関する研究(平成 30年度)
Basic study on comprehensive analysis of environmental samples using GC/MS

予算区分
AH 地環研
研究課題コード
1819AH001
開始/終了年度
2018~2019年
キーワード(日本語)
GC/MS,網羅分析,全自動同定定量データベース,緊急時対応
キーワード(英語)
GC/MS,comprehensive analysis,AIQS-DB,emergency response

研究概要

事故・災害などの緊急時における環境の化学物質汚染の把握のためには、汚染の可能性がある物質や影響が重大と考えられる物質をリスト化し、これらを一斉に測定するための測定データベースを整備することが重要である。一方、緊急時においては、平時には想定されない化学物質による汚染の可能性もあり、測定対象を限定しない網羅的分析、ノンターゲット分析が重要であるとの考え方も普及しつつある。ノンターゲット分析法の実施には、前処理法、測定法及び解析法などの検討が必要であり、現時点では確立されていないのが現状である。
 そこで本研究では、緊急時に利用可能な網羅的分析手法の開発を目指しつつ、GC/MSによる多成分一斉分析データベースの拡充と、スキャン分析によるノンターゲット分析の可能性を検討する。ここでは平時データの蓄積を進めるとともに、可能であれば実際の事故・災害事例試料の適用を検証しながら展開する。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

本研究では、緊急時に利用可能な網羅的分析手法の開発を目指しつつ、GC/MSによる多成分一斉分析データベースの拡充と、スキャン分析によるノンターゲット分析の可能性を検討する。初年度に登録すべき物質の選定とGC/MS測定条件の検討を行い、2年目には実際に選定した化学物質の測定とデータベース登録作業を行い、その実効性の確認を進める。

今年度の研究概要

我が国における災害時用の自動同定定量システム(AIQS-DB)の構築に向け、存在量とハザード情報を加味しつつ収載すべき化学物質のリストを作成する。また、AIQS-DBの汎用化を進めるため、GC/MS条件の規格化に関する検討を行う。また、リテンションインデックス(RI法)を用いて各メーカーの機種間誤差やラボ間誤差に関する検証を実施する。

外部との連携

福岡県保健環境研究所

課題代表者

中島 大介

  • 環境リスク・健康領域
    曝露影響計測研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(薬学)
  • 薬学,化学
portrait

担当者

  • 柳下 真由子