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発達期に大気汚染物質曝露されたラットの自閉症様行動と神経炎症反応の関連性(令和 2年度)
Relationship between autistic behavior and neuroinflammatory response in rats exposed to air pollutants during the developmental period

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1921CD003
開始/終了年度
2019~2021年
キーワード(日本語)
環境汚染物質,自閉症,神経毒性評価
キーワード(英語)
environmental pollutant,autism,neurotoxicity assessment

研究概要

自閉症スペクトラム障害(ASD)は、神経発達障害であり、社会的相互作用、言語/コミュニケーション、興味の範囲において障害が見られ反復性の行動を特徴としている。米国における最近の子供でのASDの有病率は68人に1人で、公衆衛生の問題であり、教育、社会サービスおよび経済にとって大きな負担となっている。遺伝的要因と環境要因の両方がASDに寄与しているとされ、現在、多くの研究者が、大気汚染物質への曝露とASDのリスクの上昇との関連に注目している。しかし、自閉症の正確な病因と病態生理は不明である。我々は、出生前および幼少期の大気汚染物質曝露がASDの潜在的な要因であると仮定し、神経炎症は大気汚染物質とASDのような異常を結びつけるメカニズムとして役立つ可能性があると考えた。本研究では、ラットモデルにおける環境汚染物質への発生的曝露における神経免疫応答の重要な役割を果たす肥満細胞およびミクログリアのASD様の行動および役割を検討することを目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

a)R1年度:自閉症モデルラットの確立と行動テストバッテリーの分析
まず、妊娠12.5日目にバルプロ酸(VPA)を腹腔内注射して自閉症ラットモデルを確立する。その後、雄と雌の成熟ラットで3室社会行動試験、チューブ試験、ガラス玉覆い隠し試験などの行動試験バッテリーを行う。
(b)R2年度:発達期にDE-SOA曝露されたラットの神経免疫バイオマーカーを測定
2年目には、リアルタイムRT-PCRとウエスタンブロット分析方法を使用し、発達期間中にDE-SOAに曝露された雄と雌のラットの様々な脳領域における神経学的および免疫学的バイオマーカーを調査する。
(c)R3年度:発達期にDE-SOA曝露されたラットにおける神経免疫相互作用の調査
3年目に、肥満マスト細胞やミクログリアの活性化を含む神経免疫反応に対する発達期間中のDE-SOA曝露の影響について組織免疫学的方法を用いて調べる。

今年度の研究概要

Oriental Yeast Co., Ltd. (Tokyo Japan) から導入したSprague-Dawley (SD) (n = 24)ラットを、本研究所の全身曝露チャンバーで妊娠14日から出生後21日まで、清浄空気、DE、DE-SOAに曝露を行う。 11〜13週齢で、3室社会行動試験、チューブ試験、ガラス玉覆い隠し試験を行う。行動試験の終了後、各群から雄(n = 8)、雌(n = 8)のラットの前頭前野と海馬サンプルを採取し、社会行動関連遺伝子と神経免疫バイオマーカーについてリアルタイムRT-PCR法および免疫組織化学的方法を用いてmRNAとタンパク質について調べる。

関連する研究課題

課題代表者

TIN-TIN-WIN-SHWE

  • 環境リスク・健康研究センター
    生体影響評価研究室
  • 主任研究員
  • M.D., Ph.D (Medical Science)
  • 医学,生理学,生化学
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