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メチルシロキサンの環境中存在実態及び多媒体挙動に関する研究(令和 2年度)
Occurrence and multimedia behavior of methylsiloxanes in the environment

予算区分
AH 地環研
研究課題コード
2021AH001
開始/終了年度
2020~2021年
キーワード(日本語)
メチルシロキサン,大気,河川,底質
キーワード(英語)
methylsiloxane,atmosphere,river,sediment

研究概要

メチルシロキサンは有機ケイ素化合物の一であり、シリコーンポリマーの製造原料やパーソナルケア製品等の日用品の溶剤等に使用される高生産量化学物質群である。環境中残留性、生物蓄積性、一部化合物での毒性の報告から、その排出および環境挙動が関心を集めている。しかし国内における環境中濃度分布、環境への排出量、また多媒体挙動に関する情報は極めて少ない。
そこで、本研究では、実測により各種媒体中の濃度分布を明らかにする検討を行うとともに、地理的分解能を有する多媒体環境動態モデルによる予測を行い、流域レベルでの環境挙動の全体像を明らかにすることを目的とする。具体的には、東京湾流域及びバックグラウンド地点における実測調査、モデル計算のための諸パラメーターの検討、環境動態モデルによる多媒体挙動の予測、環境への排出量の推定に向けた諸検討、実測値とモデル計算値との照合などを行う。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:

全体計画

令和2年度は、埼玉県においては、メチルシロキサンの代表的な化合物である環状シロキサン(4〜6量体:それぞれD4、D5、D6)について、東京湾流域を対象とした大気、河川水、河川底質の環境モニタリングを実施する。また、辺戸岬大気・エアロゾル観測ステーション(沖縄県)等において大気バックグラウンド濃度調査を実施する。国立環境研究所においては、多媒体環境動態モデルG-CIEMSにおけるメチルシロキサンの多媒体挙動の予測を進める。東京湾流域を対象に、対象化合物としてD4を中心に検討する。排出に関する情報が少ないため、試行的な計算に基づく排出シナリオの検討もあわせて行う。
令和3年度は、埼玉県においては、実測値とモデル予測値との照合に基づき、動態モデルの検証のために必要な環境情報をモニタリングにより補完する。また、環境省の化学物質環境実態調査(令和元年度)の報告値を活用することで、全国主要河川における水中濃度分布との比較も行う。国立環境研究所においては、東京湾流域においてD4、D5、D6のG-CIEMSによるモデル予測値と、埼玉県による実測値との比較照合により、排出および環境挙動また動態モデルの検証に関する検討を行う。

今年度の研究概要

埼玉県においては、メチルシロキサンの代表的な化合物である環状シロキサン(4〜6量体:それぞれD4、D5、D6)について、東京湾流域を対象とした大気、河川水、河川底質の環境モニタリングを実施する。また、辺戸岬大気・エアロゾル観測ステーション(沖縄県)等において大気バックグラウンド濃度調査を実施する。国立環境研究所においては、多媒体環境動態モデルG-CIEMSにおけるメチルシロキサンの多媒体挙動の予測を進める。東京湾流域を対象に、対象化合物としてD4を中心に検討する。排出に関する情報が少ないため、試行的な計算に基づく排出シナリオの検討もあわせて行う。

外部との連携

埼玉県環境科学国際センター

備考

?型共同研究

課題代表者

櫻井 健郎

  • 環境リスク・健康領域
    リスク管理戦略研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(工学)
  • 工学,化学
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担当者