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外来種管理における実現可能性と侵入段階を考慮した指標開発(令和 2年度)
Strategy development considering feasibility and invasion stage in invasive species management

予算区分
CD 文科-科研費 20K12311
研究課題コード
2022CD018
開始/終了年度
2020~2022年
キーワード(日本語)
外来種管理,特定外来生物,政策評価,環境評価,実行可能性
キーワード(英語)
invasive species management,invasive non-native species,policy assessment,environmental valuation,feasibility

研究概要

外来種を効果的に管理するためには、対象種の侵入段階と管理現場の社会状況を考慮した上で戦略を変える必要がある。しかし実際に両者を統合して検討された管理事例は限られている。本研究では、外来種侵入のフェーズが異なる地域間で管理状況などを比較し、その要因分析を行う。それにより管理現場に求められる解決課題を明らかにするとともに、侵入段階に応じた順応的な外来種管理指標の開発を目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

本研究では、侵入初期と後期地域の管理状況、政策、利害関係者の許容度を比較、要因分析し、現場の課題を明らかにするとともに、外来種管理指標の開発を目指す。侵入初期と後期地域においてフィールドワークを軸に、聞き取り調査、アンケート調査、文献資料調査などを実施する。具体的には、(1)聞き取りを中心とする調査から、管理における手法、成果、課題などの管理状況を明らかにする。次に、(2)明らかになった管理状況から、実行可能性研究やインパクト評価などを通して政策評価を行い、管理を円滑に進めるための要因を検討する。最終的には、(3)侵入初期と後期地域における政策評価を統合し、侵入段階と管理状況にあわせた最適な管理戦略を明らかにする。そして、その最適な戦略を管理従事者が知ることができる支援ツールの検討を行う。なお、これらは外来種管理先進国であるニュージーランドの研究者らと討議を行いながら進める。
2020年度には、特に上記(1)管理状況の調査を中心に進める予定である。侵入初期地域では長崎県対馬市などでの管理状況調査、およびアンケート調査に向けた調整を行う。侵入後期地域では北海道や大分県などでの管理状況調査、および行政資料を含めた文献調査を行う。基本的にはフィールドワークを想定しているが、COVID-19に関連する社会状況を考慮して、調査日程の延期、ならびに一部の管理状況調査や行政資料の収集はオンラインでの手法も検討する。
2021年度には、引き続き(1)管理状況の調査を進めるとともに、(2)明らかになった管理状況から、実行可能性研究やインパクト評価などを通した政策評価を行う。これにより、管理を円滑に進めるための要因を外来種の侵入フェーズごとに考察する。
2022年度には、補足的に(1)管理状況の調査を進めるとともに、(3)侵入フェーズの異なる地域の政策評価を統合し、侵入初期から後期までを見通した最適な管理戦略を明らかにする。そして最適な戦略を管理従事者が知り、役立てることができる支援ツールの素地を検討する。

今年度の研究概要

2020年度には、特に管理状況の調査を中心に進める予定である。侵入初期地域では長崎県対馬市などでの管理状況調査、およびアンケート調査に向けた調整を行う。侵入後期地域では北海道や大分県などでの管理状況調査、および行政資料を含めた文献調査を行う。基本的にはフィールドワークを想定しているが、COVID-19に関連する社会状況を考慮して、調査日程の延期、ならびに一部の管理状況調査や行政資料の収集はオンラインでの手法も検討する。

外部との連携

本事業の研究分担者:池田透氏(北海道大学・文学研究院・教授)

課題代表者

鈴木 嵩彬

担当者