- 予算区分
- AF 奨励
- 研究課題コード
- 0707AF517
- 開始/終了年度
- 2007~2007年
- キーワード(日本語)
- 環境税,非競争的市場
- キーワード(英語)
- Environmental tax, Imperfect competition
研究概要
環境税制度の評価ツールとして、競争的市場を仮定したCGEモデルが頻繁に利用されているが、現実にはほとんどの財・サービス市場は非競争的である。競争的市場と非競争的市場では、企業が持つ市場価格への影響力が異なる。そのため、環境税制度の効果や経済的影響の大きさは異なり、競争的市場を仮定した先行研究の分析では、一定量の削減に必要な環境税率を過小評価している可能性が高い。本研究の目的と目標は、市場の特性を織り込んだモデルで2008年度以降の環境税制度導入の効果を分析することである。
研究の性格
- 主たるもの:政策研究
- 従たるもの:
全体計画
(1)岡川・伴モデル(本研究のベースとなる競争的市場モデル)修正を行う。
Takeda(2006)を参考に、非競争的市場での企業行動を定式化し、岡川・伴モデルの該当部分を修正する。その後、新たに必要となるパラメータに関するデータ・文献収集を行う。
(2)政策シミュレーションの実施と結果の解釈を行う。
「環境税制度を強化する必要はないか?」「従来提唱されてきた均一な環境税ではなく、市場の特性と消費者の価格弾力性に応じた課税にする方が、社会厚生の低下を防ぐことができるのではないか」「産業ごとにどんな税率を課すべきか?」以上の事柄を明らかとするためのシナリオを設定する。シミュレーションの結果から、主要産業の生産量・削減に必要な環境税率の水準・GDPと民間消費・社会厚生といった変数を考察し、どんな制度が社会的に望ましいのかを検討する。
(3)モデル分析の結果を比較する。
完全競争モデルと不完全競争モデルの結果の違いを検討する。
(4)論文としてまとめ、学術雑誌へ投稿する。
今年度の研究概要
単年度のため、全体計画に同じ。
- 関連する研究課題
- 0 : その他の研究活動(社会環境システム研究領域)