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植物のストレス診断と環境モニタリングに関する研究(平成 26年度)
Study on stress diagnosis and environmental monitoring using plants

予算区分
AH 地環研
研究課題コード
1214AH001
開始/終了年度
2012~2014年
キーワード(日本語)
遺伝子発現,オゾン,環境放射線,植物モニタリング,ストレス診断
キーワード(英語)
Gene expression, Ozone, Environmental radiation, Phytomonitoring, Stress diagnosis

研究概要

 野外における植物のストレス診断、及び植物を用いた環境モニタリングを行うための分子的メカニズムに基づく手法の開発・確立と、その高度化を図ることを目的とする。
近年、対流圏オゾン濃度上昇の影響による森林の減少や農作物の減収等が強く懸念されていることから、中長期的なオゾンによる植物被害の実態把握を行うとともに、遺伝子発現解析等による植物のオゾンストレス診断手法を開発し、実際のオゾンによる植物被害調査へ利用を拡大している。
 一方、今般の福島第一原発からの放射性物質の漏出は、生態系や人間社会に対する新しく、且つ深刻な脅威となっている。そのため、低線量環境放射線の植物への影響のモニタリングを行い、科学的知見を得る必要がある。また、これまでに確立した遺伝子発現解析による植物のストレス診断手法を、放射線による植物のストレス診断にも適用しようとしている。
 目標は、植物のオゾンストレスや放射線影響を指標植物の遺伝子発現解析等によって診断する手法を確立・高度化するとともに、市民の理解を深めるために研究結果の普及を図ることである。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

 オゾンに関しては、各年度とも、7〜8月に光化学オキシダントによる植物被害実態調査を実施する。代表県では各県で実施した調査の情報を収集し、とりまとめる。並行して、野外で生育させたアサガオの葉を、光化学オキシダントによる被害が観察される前(5〜6月頃)の無傷葉、7〜8月頃に光化学オキシダント濃度が上昇した翌日に、各調査地点において被害が発現しなかった葉(無被害葉)及び被害が発現した葉(被害葉)を遺伝子解析用に採取し、オゾン応答遺伝子の発現や構造を解析して影響評価を行う。あわせて新規の指標植物やマーカーとなる遺伝子の選定等を実施する。さらに、市民を対象にした自治体等の事業や情報発信に協力する。
 環境放射線に関しては、平成24年度は放射線影響の診断とモニタリングのための指標植物のサンプリングを開始し、予備的な解析を行う。平成25年度は放射線影響の診断やモニタリングに使用できる遺伝子等の候補について発現・構造等の解析法を検討する。平成26年度は環境放射線量の高い地域におけるサンプリングと遺伝子発現の解析を行う。また、検証のための放射線照射実験の実施についても検討する。

 

今年度の研究概要

 アサガオ等を用いてオゾン被害の調査と遺伝子発現解析を行い、野外におけるオゾンストレスの評価を行う。また、各地方の研究期間に加え、環境放射線量の高い帰還困難区域でもアサガオを栽培し、ストレス診断やモニタリングのための遺伝子発現の調査等を行う。

外部との連携

福島県環境センター、埼玉県環境科学国際センター (代表) 、神奈川県環境科学センター、静岡県環境衛生科学研究所、
鳥取県生活環境部衛生環境研究所、福岡県保健環境研究所、名古屋市環境科学調査センター (オブザーバー)、埼玉県農林総合研究センター園芸研究所 (オブザーバー)、日本環境衛生センターアジア大気汚染研究センター (オブザーバー)

備考

生物・生態系影響に関する研究(災害環境研究)にも関連。

関連する研究課題

課題代表者

青野 光子

  • 生物・生態系環境研究センター
    環境ストレス機構研究室
  • 室長
  • 博士(理学)
  • 生物学,生理学,生化学
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