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最先端の気候モデルで予測する「地球温暖化」

環境儀 NO.19

江守正多/野沢徹
気候変化をもたらす要因を特定しモデルで予測する……「地球温暖化」のメカニズムをつきとめ、その対策に貢献する研究です。

 あいつぐ異常気象や自然災害との関連が指摘されるなど、「地球温暖化」の真相解明を求める声が高まっています。これに応えて、国立環境研究所は東京大学気候システム研究センター、海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センターと合同チームを結成して研究を続けています。気候変動を現実的に再現するための「気候モデル」を開発し、地球シミュレータなどのスーパーコンピュータを用いて20世紀において観測された地球の平均地上気温の上昇傾向を再現。同時に 2100年までの地球温暖化の見通し計算を行うなど、さまざまな成果を上げるに至りました。これらの研究から得られたものは近年30年余りの昇温傾向は人間活動に伴うものであるという見解と、何も対策が講じられずに時間が過ぎれば100年後には地上の平均気温と降水量が大幅に増加するという予測です。国際的な温暖化対策の取り決めにも大きな影響を及ぼす、未来を予見する研究プロジェクトの動向をお伝えします。