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表彰

受賞者氏名:合志 陽一
受賞年月日:平成13年5月10日
賞の名称:社団法人日本分光学会「日本分光学会賞(学術賞)」
受賞対象:工業分析における分光分析法の研究
受賞者からひとこと:16年間を企業の研究所で,20年間を大学で,そして本研究所で3年を過ごした。それぞれ立場は変化したが,分析化学とくに応用分析を研究分野としてきた。そのなかで分光分析,とりわけX線を用いた分析が多かったため,日本分光学会の学術賞をいただくことになった。研究生活の初期に経験した失敗(負の濃度の分析値を得たこと)を突き止めたが,現在ISOの標準法となった全反射X線による極微量分析法を完成させることに有効であった。また,常識や理論に反するとされたことをあえて試みたことが,ブレークスルーをもたらした。多くの場合それは研究のためでなく,依頼分析での難題解決のために行ったものであった。応用分析,一般化すれば応用研究やサービス業務は,研究課題の宝庫とも言える。それを展望をもった研究に発展させられたのは,自由に恵まれたからであり,主観的には機会はあらゆる分野に平等に存在するという信念であった。時代は変わったが,志ある人は,チャンスをもてる研究所としたいと考えている。