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廃棄物処分場の有害物質の安全・安心保障(平成 16年度)
Risk Management and Security Strategy on Toxic Substances in Final Disposal Site

予算区分
BY 環境-委託請負
研究課題コード
0406BY762
開始/終了年度
2004~2006年
キーワード(日本語)
廃棄物最終処分場, 有害汚染物質, 遮水工, 保有水水質改善, 立地特性化
キーワード(英語)
WASTE LANDFILL, TOXIC POLLUTANT, IMPERMEABLE LINER, LEACHATE IMPROVEMENT, SECURITY LOCATION RANKING

研究概要

廃棄物の最終処分場は地域住民にとっては、迷惑施設の最たるものとしてその設置も困難なことが多い。一方で、わが国の処分地の多くは山間にあり、これが設置できなくなると、廃棄物の処分そのものが停止する可能性もある。住民にとっては安心が保障されず、社会にとっては有害廃棄物の生活空間からの除去という安全が保障されない。本研究は、こうした問題を解決するために、廃棄物処分場の有害化学物質に着目し、挙動がほとんど未解明である地下での動向と浸出水水質を解析、地下へ漏洩した場合の拡散を解析し、その対処のための技術的方法を提示する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

最終処分場における浸透/浸出水量の制御技術の開発に向けた、廃棄物埋立層環境に起因する遮水工破壊メカニズムの解明として物理的要因による遮水工破壊メカニズムの解明について検討する。また、廃棄物層内大気導入による水質改善と浸出水処理技術の開発に着手する。内部保有水水質の形成メカニズムの解明と安全性評価のための、内部保有水の移動メカニズムの解明、および処分場サイトにおけるガス発生による内部ステージ反応の推定手法を提案する。非破壊的手法を用いた埋立地活性分布の評価手法の開発により、処分場の監視と立地特性化によるリスクの管理手法を構築する。

今年度の研究概要

処分場遮水工の破壊イベントとその要因を事例調査により解析する。また、鉱物ライナーに着目し、要素試験として透水試験を実施して、熱的影響や破壊との関係を検討する。内部保有水と浸出水中に含まれる有害物質の地中浸透中における分解除去を促進するために機械的大気導入技術を開発・評価する。処分場に埋立廃棄物が集積する段階で発生するガスは、埋立物の寿命と変成を示しており、これらのモニタリングにより処分場内における反応状態を予測する。最終処分場に埋め立てられた廃棄物や構造により異なる汚染発生源としてのポテンシャルを評価するため、場内観測井を用いた内部温度・ガス・保有水水質の自動計測手法、ならびに処分場地表面ガスフラックス分布の計測手法の開発を行う。

備考

共同研究機関:岡山大学,埼玉県環境科学国際センター,大阪市立大学,高知大学,愛媛大学,神戸大学,室蘭工業大学,龍谷大学,ホージュン,ダイヤコンサルタント,太平洋セメント,日本国土開発

課題代表者

井上 雄三

担当者