循環資源・廃棄物中有機成分の包括的分析システムに関する研究（平成 17年度）
Research on development of a comprehensive analytical method for organic components in recycling materials and wastes

研究概要

循環資源や廃棄物に含まれる物質の多くは不揮発性物質および不安定物質と考えられ、現在の分析法で把握できないものが多い。LC/MS系統的分析システムを開発し、廃棄物埋立地浸出水中の不揮発性物質を分析する。浸出水に存在する有害物質の同定と定量を試みる。

研究の性格

• 主たるもの：技術開発・評価
• 従たるもの：政策研究

全体計画

LC/MSを廃棄物埋立地浸出水や廃プラスチックの水溶出成分に適用する前処理・分析系を開発する(13年度)。廃製品から水に溶出する不揮発性物質等の抽出と分画を行い、LC/MSで分析可能な物質群の概要を把握する(14年度)。浸出水中などのLC/MS検出物質の同定、系統的な精製・分画法の開発、LC/MS分析法の最適化を図る(15~16年度)。循環資源・廃棄物に適するLC/MSの高感度化を図り、これらの管理に適する系統的分析システムを示す(17年度)。

今年度の研究概要

(1)優先的に調査すべき難揮発性有機成分のLC/MSスクリーニング法の改良、(2) LC/Q-TOF MS/MSによる未知有機成分の分子量、元素組成、官能基、物質推定法の開発、(3)暴露量把握等に必要な難揮発性有機成分のLC/MS定量分析法の開発を行い、難揮発性有機成分のLC/MS包括分析法を開発する。揮発性、半揮発性有機成分の(4)既存技術を中心にGC/MSスクリーニング法、未知物質のGC/MS検索法を研究し、揮発性、半揮発性有機成分のGC/MS包括的分析法を整備する。前年度までの成果と合わせ、循環資源・廃棄物中有機成分の包括的分析システムを開発する。