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中国北東地域で発生する黄砂の三次元的輸送機構と環境負荷に関する研究(平成 17年度)
Study on the dynamic transport mechanism and environmental effect of kosa aerosol originated from the northern Chinese areas

予算区分
BA 環境-地球推進 C-5
研究課題コード
0105BA331
開始/終了年度
2001~2005年
キーワード(日本語)
黄砂,ライダー,シミュレーション,モニタリングネットワーク,化学動態変化
キーワード(英語)
KOSA,LIDAR,SIMULATION,MONITORING-NETWORK,CHEMODYNAMICS

研究概要

中国内陸部で発生する砂嵐現象は、近年、発生回数と規模が増加傾向にある。その砂塵嵐のうち、中国北東地域(内モンゴル砂漠地帯および草原荒廃地域、河北省・山西省の黄土地帯等を指す)で発生し風送される黄砂の三次元的大気動態の把握、および東アジア周辺の環境への負荷量評価を求めるために有効なシミュレーション手法の確立を目指す。加えて、本プロジェクトの推進に際し、中国研究機関との共同研究を行うことが合意されており、中国政府が行う黄砂防止に係る環境施策に有効な科学情報の提供も目的としている。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

中国北東地域で発生する黄砂を捉えるため、中国国内において十数カ所、日本国内において5カ所の地上多点観測網を敷く。北京、長崎、東京、つくばにおいてライダー等物理計測手法による常時監視を行う。黄砂エアロゾルおよび発源地土壌試料を採取し、化学計測手法による組成分析を行う。それらの科学的一次データを基に、黄砂の輸送機構を解明するためのシミュレーション手法を精緻化し、北東アジア地域における黄砂の環境影響を評価する。

今年度の研究概要

島根などライダーネットワーク、パーティクルカウンター等の地上観測機器の拡充を計り、黄砂現象の年々変動を明らかにする他、モデル検証データとしての有用性を高める。化学的吸着反応の解明のため、黄砂輸送高度に対応した実環境に近い低温室内実験を行い、モデル解析に役立つ吸着反応速度を求める。黄砂の発生に関する年々変動に対して気象・気候的な支配因子を明らかにするほか、数値モデリングシステムによる化学的変質過程の説明を試みる。

備考

国内共同研究機関:長崎大学,東京海洋大学,埼玉大学,九州大学
中国共同研究機関:中国国家環境観測総站,中日友好環境保護中心
共同地方研究機関:山口県環境保健研究センター
その他,関連政策プロジェクト:環境省地球環境局「黄砂実体解明調査」との連携

課題代表者

西川 雅高

担当者