- 予算区分
- AA 重点特別
- 研究課題コード
- 0307AA512
- 開始/終了年度
- 2003~2007年
- キーワード(日本語)
- ナノ粒子,毒性,物理,化学的性状,発生条件,環境動態
- キーワード(英語)
- NANO-PARTICLE,HEALTH EFFECT,PHYSICAL AND CHEMICAL CHARACTERISTICS,CONDITIONS OF GENERATION,ENVIRONMENTAL BEHAVIOR
研究概要
排出ガスの規制の強化や技術開発により排出される粒子の質量は減少するが、ナノ粒子といわれる極めて微小な粒子の数は減少せず問題として残る可能性がある。ナノ粒子はその毒性・影響・性状・環境動態のいずれも未解明の部分が多いが、大きな粒子状物質より炎症を引き起こすことなど強い影響のある可能性や体内動態から肺のみならず全身への影響を持つ可能性が示唆されている。そこで、ナノ粒子の性状・環境動態研究を基礎の曝露装置を作製し、毒性・影響に必要な調査研究を進め、健康影響を未然に防ぐとともに環境に優しい次世代型エンジン開発や燃料改良の方向性を提示する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:基礎科学研究
全体計画
ナノ粒子の毒性・影響研究を進めるにあたり排気中および大気環境中のナノ粒子の物理・化学的性状、ガスからの粒子化プロセス、発生条件、環境動態に関する知見が必要となる。自動車排気を用いたナノ粒子曝露はエンジン、フィルター、運転条件、燃料、希釈条件、エイジングなど種々の条件を変えることによりナノ粒子の粒径分布や化学組成等の特性に関し検討する。ナノ粒子の物理的および化学的特性の知見をもとに、模擬ナノ粒子、自動車排気中ナノ粒子曝露装置を作製し、それらを用いた毒性・影響評価の研究を行う。
今年度の研究概要
自動車排出ナノ粒子曝露用チャンバーを用い、曝露による毒性・影響についての基礎的研究を行う目的で建設された自動車排出ナノ粒子曝露施設のエンジンを用い運転、燃料、希釈等の条件による自動車排出ナノ粒子の粒径分布や化学組成等の特性の検討を行う。同時に曝露施設を用い、個体を用いた呼吸循環系、免疫系への影響や細胞を用いた毒性の評価を行う。
備考
本研究の一部は環境省受託費で行う。共同研究者:森田昌敏(客員研究官)